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by Tomoki Yoshihara
皆さん、初めまして!
このたび、記事を書くこととなりました吉原です。
レガシープレイヤーの方にとっては「よっしー」の方が、通じる方も多いかもしれませんね(笑)
さて、皆さんがレガシーの大会に参加へ準備をするとき、どのようなことを考えますか?
デッキの選択に調整、まだ使われていないカードの模索・・・・様々な準備がありますね。
記念すべき第1回では、この準備段階の前提になる部分、「メタゲーム」について語っていこうと思います。
レガシーのメタゲーム
レガシーというフォーマットは他のフォーマットに比べ、使用できるカードの数が圧倒的に多いのは皆さんご存知のとおりです。そのため、スタンダードやモダンよりもメタ自体の動きがゆっくりで、且つメタ外のデッキであっても大きな大会で功績を残せるようになっています。
では、メタを読んでメタ外のデッキを使用するのとメタの中心のデッキ、どちらを使うのが勝利に近づくのでしょうか?
もちろんメタを考慮してデッキ構築をしないと、いくらメタ外でも結果を残しづらいのがマジックというゲームです。
それを踏まえた上で、現在のレガシーにおけるメタゲームを考えていきましょう。
SnTをめぐるメタゲーム
少し遡ってアヴァシンの帰還が発売後、レガシー環境は1枚のカードによって劇的に変化をせざるをえなくなりました。
そのカードとは
《グリセルブランド/Griselbrand》
この文字通り「悪魔」のようなカードが参入したことによって、それまでも一定のメタを担っていたコンボデッキSnTが一躍トップメタへと躍り出ます。
SnTとは《実物提示教育/Show and
Tell》と《騙し討ち/Sneak Attack》を軸に据えた、青赤のコンボデッキの1種です。
このデッキの強みは自らつめる豊富なカウンター(《呪文貫き/Spell
Pierce》や《Force of Will》、《誤った指図/Misdirection》等)に加えて、SnTを経由してわずか3マナで最強の生物《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul,
the Aeons Torn》を場に出すことにあります。
それまでのSnTはエムラの他に対処のしづらい生物として《大祖始/Progenitus》を採用していました。ですが大祖始のポジションは最強の悪魔にとって変わることとなります。
ウルザ時代にプレイしていた方ならご存知の壊れたエンチャント《ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's
Bargain》。この凶悪なエンチャントのクリーチャー版だと言っても過言はない生物です。
この悪魔が参入したことによって、SnTから騙まし討ち→騙し出たグリセルがエムラを呼び寄せて、そのターンに圧殺といった瞬殺パターンの完成となったのです。
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トーナメント:Grand
Prix Strasbourg
順位:7位
Player:Christopher Brunner
Deck Name:
Deck Designer:
アーキタイプ:SnT |
19land
1《山/Mountain》
2《裏切り者の都/City of Traitors》
3《古えの墳墓/Ancient Tomb》
3《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
3《島/Island》
3《Volcanic Island》
4《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
8creature
4《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul,
the Aeons Torn》
4《グリセルブランド/Griselbrand》
33spell
1《狼狽の嵐/Flusterstorm》
2《直観/Intuition》
2《誤った指図/Misdirection》
3《呪文貫き/Spell Pierce》
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《Force of Will》
1《定業/Preordain》
4《思案/Ponder》
4《実物提示教育/Show and Tell》
4《騙し討ち/Sneak Attack》
4《水蓮の花びら/Lotus Petal》
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15
Sideboard
3《血染めの月/Blood Moon》
2《残響する真実/Echoing Truth》
1《狼狽の嵐/Flusterstorm》
1《水流破/Hydroblast》
2《紅蓮地獄/Pyroclasm》
1《赤霊破/Red Elemental Blast》
3《外科的摘出/Surgical Extraction》
2《裂け目の突破/Through the Breach》
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この凶悪なコンボデッキに対抗するために、メタの中心に上がってきたデッキと進化したデッキがあります。
SnTを狩るために上がってきたデッキ、それがカナディアンスレッショルドの現在の形、RUGデルバーです。このRUGデルバーも、そのデッキ名の通りに最近のカードから多大な恩恵を得て強くなったデッキの一つです。
《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》
変身すれば3/2飛行という脅威のハイスペック1マナ生物。
このカードが参入したことにより、カナスレは名前すらこの生物の名を冠したデッキへと変貌します。
RUGデルバーは《タルモゴイフ/Tarmogoyf》と《敏捷なマングース/Nimble
Mongoose》、デルバーの優秀な12枚のクロックに火力のバックアップ、適度なドローソースと豊富な軽量カウンター(《目くらまし/Daze》や《呪文嵌め/Spell
Snare》、ピアスにFoW等)で構成された、まさにこれぞクロックパーミッションと言えるデッキです。
デッキのほぼ半数がインスタントとソーサリーで構成されているため、デルバーが変身する可能性が高く、さらには《渦まく知識/Brainstorm》や《思案/Ponder》により確実な変身が可能となっています。
そうした早いクロックを用意しつつ要所要所をカウンターで弾いてライフを詰められるため、コンボであるSnTに対して有利に戦える構成と言えるわけですね。
早くライフを詰めさえすれば、グリセルが出てきても7点のライフを支払えない。なんてこともあります。
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トーナメント:Grand
Prix Strasbourg
順位:2位
Player:Jacob Wilson
Deck Name:
Deck Designer:
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18land
3《Tropical Island》
3《Volcanic Island》
4《霧深い雨林/Misty Rainforest》
4《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
4《不毛の大地/Wasteland》
12creature
4《秘密を掘り下げる者/Delver
of Secrets》
4《敏捷なマングース/Nimble Mongoose》
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
30spell
1《呪文嵌め/Spell Snare》
2《呪文貫き/Spell Pierce》
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《目くらまし/Daze》
4《Force of Will》
4《稲妻/Lightning Bolt》
4《もみ消し/Stifle》
1《二股の稲妻/Forked Bolt》
2《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
4《思案/Ponder》 |
15
Sideboard
1《狼狽の嵐/Flusterstorm》
1《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》
1《クローサの掌握/Krosan Grip》
1《壌土からの生命/Life from the
Loam》
2《紅蓮破/Pyroblast》
2《乱暴/Rough//転落/Tumble》
1《呪文貫き/Spell Pierce》
3《水没/Submerge》
1《硫黄の精霊/Sulfur Elemental》
1《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion
Clique》
1《Zuran Orb》
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上記のサンプルレシピでは《ギタクシア派の調査/Gitaxian
Probe》が取られていますが、この枠に《思考掃き/Thought
Scour》を積んでるレシピもよく見かけますね。
どちらがいいかはわかりませんが、相手の手札を見ながらプランを立てられる調査にクロックを早められる思考掃き、それぞれに魅力があります。
また、二股の稲妻は《Chain Lightning》とよく枠を争っています。二股を採用する理由としては、《貴族の教主/Noble
Hierarch》から《スレイベンの守護者、サリア/Thalia,
Guardian of Thraben》と動いてきた相手に対してなど、追加マナを払いつつ1対2交換が取れるためだったりします。
レシピによっては、《森の知恵/Sylvan
Library》を採用して息切れを防ぐ形も目にします。私は森の知恵を採用してる形のほうが、盤面がひっくり返される前に固められる可能性が上がるので好きだったりします。
そして、SnTを狩るために進化したデッキ。
《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》を使用した青白石鍛冶。この2色のコントロールがコンボに勝つために3色目として黒をタッチします。
それこそが、今RUGと並んでトップメタを走っているエスパーブレードと言われるデッキです。
《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
スタンダードで猛威を振るったカウブレードをレガシー版に改良し、さらに黒を足したエスパーブレード。
このデッキは石鍛冶から優秀な装備品である《饗宴と飢餓の剣/Sword
of Feast and Famine》や《梅澤の十手/Umezawa's
Jitte》《殴打頭蓋/Batterskull》を調達しつつ場に送り出します。
そして、いまやレガシーを象徴するプレインズ・ウォーカー《精神を刻む者、ジェイス/Jace,
the Mind Sculptor》から膨大なアドバンテージを得つつ、序盤は《思考囲い/Thoughtseize》《コジレックの審問/Inquisition
of Kozilek》といった優秀な手札破壊で優位を築き上げていくデッキです。
クロックが薄いため、カウンターを有しながらもSnTに対してはコンボを決められてしまうことの多かった石鍛冶デッキが、こうして黒の手札破壊を積んだことによって駆逐する側に回りました。
黒を足したメリットはそれだけではありません。1枚で盤面を支えられることができる《未練ある魂/Lingering
Souls》や殴れる土地《忍び寄るタール坑/Creeping
Tar Pit》を取ることによって、SnT以外のデッキに対しても有利な立ち回りが可能となっています。
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トーナメント:Grand
Prix Strasbourg
順位:15位
Player:Alexander Kilyuk
Deck Name:
Deck Designer:
アーキタイプ:エスパー石鍛冶 |
23land
1《忍び寄るタール坑/Creeping Tar
Pit》
1《島/Island》
1《Karakas》
1《湿地の干潟/Marsh Flats》
1《平地/Plains》
1《Scrubland》
1《沼/Swamp》
1《Tropical Island》
2《Tundra》
2《不毛の大地/Wasteland》
3《Underground Sea》
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4《汚染された三角州/Polluted Delta》
15creature
3《瞬唱の魔道士/Snapcaster
Mage》
4《闇の腹心/Dark Confidant》
4《死儀礼のシャーマン/Deathrite
Shaman》
4《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
22spell
1《対抗呪文/Counterspell》
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
1《思案/Ponder》
2《コジレックの審問/Inquisition
of Kozilek》
3《思考囲い/Thoughtseize》
2《ヴェールのリリアナ/Liliana of
the Veil》
3《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the
Mind Sculptor》
1《殴打頭蓋/Batterskull》
1《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》
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15
Sideboard
1《対抗呪文/Counterspell》
2《拘留の宝球/Detention Sphere》
1《強迫/Duress》
1《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn
Canonist》
3《Force of Will》
2《至高の評決/Supreme Verdict》
2《外科的摘出/Surgical Extraction》
1《思考囲い/Thoughtseize》
2《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion
Clique》
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上記に挙げたサンプルレシピでは未練こそ取られていませんが、その代わりに強力なアドバンテージカード《闇の腹心/Dark
Confidant》と、序盤から終盤まで常に活躍できるマナクリ《死儀礼のシャーマン/Deathrite
Shaman》が採用されています。
黒を足したことによって、カードプールが一気に広がった石鍛冶デッキ。たまに《名誉回復/Vindicate》が採用されているレシピもあり、個人的にはかなり強いカードだと思っているのでオススメだったりします。
また、色が合う旨みを最大限に活かす為に、サイドボードには追加の手札破壊が採用されていますね。他のデッキレシピでは、対緑用の最終兵器である《非業の死/Perish》なんかもよく見かけたりします。
SnTが猛威を振るった結果、RUGデルバーとエスパーブレードがそれに勝ち上がり、現在のトップメタに輝いています。
それでは、他のデッキはどのように位置づけているのでしょうか?
トップメタ3つを追いかけるデッキ達を紹介していきたいと思います。
トップメタに続くメタデッキ
他にメタの中心に近いデッキと言われて、皆さんはどんなデッキを想像しますか?
全部を紹介するにはスペースが足りないので、その中でもよく見かけるデッキを紹介していきたいと思います。
アヴァシンの帰還がもたらした変化はSnTの進化だけではありませんでした。
【奇跡】というキーワード能力は、新たなデッキを作り出したのです。
それがこの《終末/Terminus》と《天使への願い/Entreat
the Angels》を軸に据えたトリコカラーのコントロール、トリコミラクルです。
ブレストと《師範の占い独楽/Sensei's
Divining Top》で作為的に奇跡を起こす、まさに奇跡は起こるものではなく起こすもの!といったデッキですね。
デッキには独楽と相性の良い《相殺/Counterbalance》が積まれていることが多く、相殺好きな私としては非常に好きなデッキだったりもします。
奇跡コストからの1マナで撃てる全体除去に、要所は《剣を鍬に/Swords
to Plowshares》というレガシーを象徴する除去、相手の厳しい呪文にはきっちり打ち消しを構えるなど、王道のコントロールデッキとなっています。
とは言っても、デッキ自体が対クリーチャーデッキに寄っているのでSnT等のコンボデッキには脆弱な側面も持っていたりもします。
赤い要素は、SnTや他のコントロールに対処できるようサイドボードに用意した《赤霊破/Red
Elemental Blast》等のためですね。
リストによっては、《血染めの月/Blood
Moon》がとられている形もあり、これが場に出るだけでRUGデルバーやBUG系のデッキにはほぼ勝ちだと言ってもいいくらいの効果を及ぼします。
BUGというカラーのデッキは、まったく違う形がいくつも存在します。
よく見かける形としては、《行き詰まり/Standstill》を使用したコントロール、《断片無き工作員/Shardless
Agent》を使用した続唱からのアドバンテージデッキ、RUGデルバーの赤が黒に変わったBUGデルバーといったところでしょうか。
BUGスティル、俗にいうディードスティルは昔ながらのランドスティルがBUGカラーとして生まれ変わったデッキです。第3回日本レガシー選手権の優勝もこのデッキでした。
ジェイス・《ヴェールのリリアナ/Liliana
of the Veil》といった強力なプレインズ・ウォーカーが出るまでのターンを、行き詰まりで得た時間と手札で作り出し、ラヴニカで得た《突然の衰微/Abrupt
Decay》が序盤をさらに強固にします。
ひとたび危険な盤面になっても、デッキ名の由来にもなっている《破滅的な行為/Pernicious
Deed》が場を更地にしてくれます。
そのカラーとコントロール要素から、コントロール好きなプレイヤーにはたまらないデッキだと言えるでしょう。
行き詰まりとはまったく違うアプローチでアドバンテージを得る同じカラーのデッキ、それがBUG続唱というデッキです。
このデッキのキーになるのはまさしく工作員!このカードがもたらすアドバンテージは様々で、手札の補充には《祖先の幻視/Ancestral
Vision》、コンボに対して絶大な威力を誇る《Hymn
to Tourach》、そして3マナ以下のパーマネントが多いレガシーではほぼ確定除去となる突然の衰微。
状況によってブレストで積み込まれた強力なカード達が、工作員を通してアドバンテージをもたらす形としてプレイされます。
一度パターンにはまってしまえば、どんなデッキに対しても有利に動くことが可能なデッキだと言えるため、BUGカラーのデッキとしてよく目にする機会も多いのではないかと思われます。
BUGデルバーは基本はRUGデルバーと同じテンポデッキです。
衰微の分除去能力が優秀だったり、すべてのBUGで採用されている死儀礼というフィニッシャーになりうるマナクリが採用されている部分が主な違いですね。
火力を取っているRUGとどちらのデッキが優秀かは一概にいう事は出来ませんが、どちらのデッキもポテンシャルは非常に高い仕上がりとなっています。
その他にも、コンボデッキの一角を担うエルフデッキやビートダウンのマーヴェリック、モダンでおなじみのジャンド等といったデッキがトップメタに続いています。
エルフデッキはレガシーでも古くから存在するコンボデッキの一つで、勝ち筋としては《垣間見る自然/Glimpse
of Nature》から手札を尽きさせることなくエルフを唱え続け、その圧倒的なエルフの群れによって一瞬で相手のライフを0にするデッキでした。
エルフをタップする事でマナを生み出す《遺産のドルイド/Heritage
Druid》と緑のスペルを唱えてアンタップできる《イラクサの歩哨/Nettle
Sentinel》、このシナジーこそがエルフを唱え続けられる秘訣ですね。
最近では、《孔蹄のビヒモス/Craterhoof
Behemoth》を《自然の秩序/Natural
Order》から直接場に出し、その一瞬の打撃力で勝負を決めてしまうというルートも採用されています。
ビートダウンのデッキが今まで話に上がってきていませんでしたが、今から紹介するマーヴェリックはビートダウンの中でもトップメタに入りうるほどの強力なデッキです。
マーヴェリックは白緑の強力な生物を詰めたビートダウンデッキで、《貴族の教主/Noble
Hierarch》からのマナ加速に除去から生物を守る《ルーンの母/Mother
of Runes》、コントロールやコンボ相手にはサリアで相手の動きを束縛します。
さらに《聖遺の騎士/Knight of the
Reliquary》が《不毛の大地/Wasteland》を調達して、相手のマナ基盤を攻撃しつつそのサイズを上げていき、最強のアタッカーとしてゲームを決めに行くことが可能です。
また、《緑の太陽の頂点/Green Sun's
Zenith》からの生物の、聖遺からの土地のシルバーバレットがあるので、相手に合わせてゲームメイクも出来るので、コントロール要素も多分に含まれています。
(*脚注:シルバーバレット・・・ファンタジーでの銀の弾丸、つまり特定の相手にとって非常に有効的な手段)
森の知恵によって息切れを防ぎ、序盤から終盤まで安定した戦いができるデッキで、一時はトップメタを走るデッキでした。
相性が絶望的なためミラクルが活躍している時期は息を潜めていましたが、ミラクルの総数が減ってきた今、また上位卓のほうで見かけるようになりました。
今年の3月に行われた日本レガシー選手権・春でも準優勝という輝かしい戦績を残していますね。
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トーナメント:日本レガシー選手権・春
順位:準優勝
Player:Houkibara Tooru
Deck Name:
Deck Designer:
アーキタイプ:マーべリック |
23land
3《森/Forest》
1《平地/Plains》
3《Savannah》
4《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
2《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
3《不毛の大地/Wasteland》
2《魂の洞窟/Cavern of Souls》
1《地平線の梢/Horizon Canopy》
1《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》
1《ドライアドの東屋/Dryad Arbor》
1《Karakas》
1《Maze of Ith》
26creature
4《貴族の教主/Noble
Hierarch》
3《ルーンの母/Mother of Runes》
4《聖遺の騎士/Knight of the
Reliquary》
3《スレイベンの守護者、サリア/Thalia,
Guardian of Thraben》
2《漁る軟泥/Scavenging Ooze》
2《獣相のシャーマン/Fauna Shaman》
2《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》
2《スクリブのレインジャー/Scryb Ranger》
1《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》
1《忠臣/Loyal Retainers》
1《最後のトロール、スラーン/Thrun,
the Last Troll》
1《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh
Norn, Grand Cenobite》
11spell
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
3《緑の太陽の頂点/Green Sun's
Zenith》
2《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》
1《森の知恵/Sylvan Library》
1《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth,
Knight-Errant》
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15
Sideboard
2《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》
2《外科的摘出/Surgical Extraction》
1《ボジューカの沼/Bojuka Bog》
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
1《忘却の輪/Oblivion Ring》
1《流刑への道/Path to Exile》
1《輪作/Crop Rotation》
1《平和の番人/Peacekeeper》
1《ハルマゲドン/Armageddon》
1《法の定め/Rule of Law》
1《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn
Canonist》
1《真髄の針/Pithing Needle》
1《鷺群れのシガルダ/Sigarda, Host
of Herons》
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準優勝者のデッキレシピには《忠臣/Loyal
Retainers》を使用したギミックが組み込まれています。
《獣相のシャーマン/Fauna Shaman》で《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh
Norn, Grand Cenobite》を墓地に落して、忠臣で釣る。エルフを含めた横に並べるデッキにおいては致命的なギミックだと言えるでしょう。
こういった一工夫が戦績に繋がっているのが伺えますね。
モダンではあまりの強さに禁止カードを出してしまったジャンドも、レガシーで猛威を振るっているデッキの一つです。
BRGカラーのとにかくパワーカードを詰め込んだデッキで、動きによっては相手を完膚なきまでに叩き潰す事が可能です。
このデッキの強さとしてボブや森の知恵、《血編み髪のエルフ/Bloodbraid
Elf》といった豊富なアドバンテージ手段が挙げられます。それによって得た優秀な除去や黒の定番となってきているリリアナ、タルモや《漁る軟泥/Scavenging
Ooze》といった攻守共に優秀なクリーチャーで場を制圧する事ができ、さらに《罰する火/Punishing
Fire》によって半永久の除去とプレインズ・ウォーカーへの回答を備えています。
先日BIGMAGIC主催で行われたWMCQ&PTQ大阪予選の併催イベントとして、BCLvsKMCという大会が行われました。
BCLはBIGMAGICが主催するレガシーの大会で、KMCはせれ氏が主催している草の根のレガシー大会です。両大会とも月一で行われ、毎回安定して30人を超える大会となっています。
回を増すごとに参加人数も増えていっているので、関西にお住まいの方はぜひ一度参加してみてくださいね!
この2つの大会の交流イベントの優勝が上に挙げたジャンドでした。
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トーナメント:BCLvsKMC
順位:優勝
Player:Sakamoto Ryousuke
Deck Name:
Deck Designer:
アーキタイプ: |
23land
4《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
4《血染めのぬかるみ/Bloodstained
Mire》
1《湿地の干潟/Marsh Flats》
1《偶像の石塚/Graven Cairns》
3《Bayou》
2《Badlands》
4《燃え柳の木立ち/Grove of the
Burnwillows》
1《Taiga》
2《沼/Swamp》
1《森/Forest》
17creature
4《死儀礼のシャーマン/Deathrite
Shaman》
4《闇の腹心/Dark Confidant》
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
3《血編み髪のエルフ/Bloodbraid
Elf》
2《漁る軟泥/Scavenging Ooze》
21spell
4《思考囲い/Thoughtseize》
3《コジレックの審問/Inquisition
of Kozilek》
4《罰する火/Punishing Fire》
3《突然の衰微/Abrupt Decay》
1《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》
3《ヴェールのリリアナ/Liliana of
the Veil》
2《森の知恵/Sylvan Library》
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15
Sideboard
3《ゴルガリの魔除け/Golgari Charm》
2《紅蓮破/Pyroblast》
3《外科的摘出/Surgical Extraction》
2《強情なベイロス/Obstinate Baloth》
2《真髄の針/Pithing Needle》
2《Hymn to Tourach》
1《殴打頭蓋/Batterskull》
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このレシピでは、サイドボードに《ゴルガリの魔除け/Golgari
Charm》が採用されていますね。
サイド後出されてきつい《神聖の力線/Leyline
of Sanctity》やエルフデッキに対して劇的に刺さるカードなので、今後サイドボードでも見る機会が増えるカードではないでしょうか?
モダンでジャンドを使用されていた方は、少しのカードを足すことで十分レガシーでも通用するデッキとなります。
レガシーというフォーマットも大変魅力的なフォーマットなので、ぜひ一度遊んでみてくださいね。
現在のメタのおさらい
さて、そろそろまとめに入ろうかと思います。
現在トップメタとして環境に君臨するデッキと、そこを追う形で活躍しているデッキを紹介してきました。
トップ3のメタデッキ
・RUGデルバー
・エスパーブレード
・SnT
他のメタデッキ
・トリコミラクル
・BUG
・マーヴェリック
・エルフ
・ジャンド
では、今回挙げたデッキでどれを使うのが勝利に繋がるのでしょうか?
私の考えでは、トップ3のデッキの中でもエスパーブレードやSnTに対して強く、そこに続くトリコミラクルに対しても互角の勝負ができるRUGデルバーが環境の正解の一つだと言えます。
もちろんRUGデルバーもエルフにかなり苦戦をしたり、ジャンドの豊富な除去に悩まされたりもします。
ですが、雑多なデッキに対して強いSnTやエスパーブレードへの相性を考えると、そこを補って余りあるポテンシャルを感じさせられます。
現に、日本レガシー選手権・春の優勝は相性的に楽ではないマーヴェリックを下し、RUGデルバーが優勝を飾っています。
もちろん今回挙げたデッキ以外にも、たくさんのデッキがレガシーという環境で活躍しています。ですが、勝利することを考えた時、どうしてもメタにあるデッキを無視することはできません。
特に使用者が多く、強いデッキである上位メタのデッキへの対策・回答は各デッキに必要になることでしょう。
その対策をするめに今回の記事が少しでも皆さんのお役にたったらいいなと思います。
レガシーのメタゲームはゆっくりながらも、日々少しずつ変化をしていっています。
今SnTを駆逐するためにRUGデルバーやエスパーブレードがメタに上がってきたように、今度はそれを駆逐するための改良がされたデッキや、今までメタに上がっていなかったデッキがメタの中心に変わる日もくる事でしょう!
そのデッキがなんなのか、それを模索するのもマジックの楽しみ、醍醐味の一つですね♪
今回の記事はこの辺で絞めたいと思います。
では次の記事でお会いしましょう~
皆様、良いレガシーライフを!
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