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『マジック:ザ・ギャザリング 統率者2013』プレビュー!注目カードTOP10! 
 
text by Keita Okamoto 

 こんにちは!統率者戦担当の岡本です!

 ついに統率者セット2013の発売が間近になりましたね!担当として張り切って記事を連発していきたいと思います!


  まず今回はいつものエキスパンションの時にもある注目カード紹介です!

 今回は僕とレガシー担当の方しか注目カードをピックアップする人がいないので、5枚と言わず、10枚注目カード+各統率者の合計20枚をピックアップしていきたいと思います。




10位《オパールの宮殿/Opal Palace》



 《ゆらめく岩屋/Shimmering Grotto》《未知の岸/Unknown Shores》が統率者用に強力になりました。

 +1/+1カウンターを乗せる事に意味がある統率者、例えば《精霊の魂、アニマー/Animar, Soul of Elements》、《胞子の教祖、ゲイヴ/Ghave, Guru of Spores》、《歩く墓場、髑髏茨/Skullbriar, the Walking Grave》など。

 今回新しく登場した《野生の意志、マラス/Marath, Will of the Wild》も相性が良いですね。

 また、統率者によっては今まではパワーが1足りなくて統率者ダメージでの勝利を目指す「殴りジェネラル」としては少し使いづらかったものもこのカードのおかげで地位を確立しやすくなるかもしれません。

 例えば《疫病の女王、ガルザ・ゾル/Garza Zol, Plague Queen》《黄金夜の刃、ギセラ/Gisela, Blade of Goldnight》《自由なる者ルーリク・サー/Ruric Thar, the Unbowed》《目覚めし深海、レクシャル/Wrexial, the Risen Deep》などのパワーが5か6のクリーチャーは、一人を統率者ダメージで倒すのに必要なターン数が1減るだけで大分話が変わってきます。

 もちろんこのカードだけに頼り切るのは危険ですが、試してみる価値はありますね。





9位《権威の行動/Act of Authority》


 白のダブルシンボル込みの3マナとはいえ、まず場に出たときにちゃんと仕事を出来るのは良いですね。

 誘発型能力の方も、タイムラグがありますが他のプレイヤーのアーティファクトorエンチャントの展開をけん制できるので意外と馬鹿に出来ないと思います。

 コントロールが移った後の事を考えて自分ではあまりエンチャントやアーティファクトを多用しないようにすれば自分への影響を少なく出来ますね。

 押し付けた後にこの誘発型能力でこのカード自身が追放されれば負の連鎖は止まりますが、その場合はそのプレイヤーが一方的に損してしまうのであまり有効な選択肢とは言えないでしょう。

 白なのでエンチャントサポートやエンチャントサーチカードが多く、3マナなので《太陽のタイタン/Sun Titan》で回収できるのも見逃せないポイントです。





8位《予期せぬ不在/Unexpectedly Absent》


 このカードはX=たくさんで撃つよりも、ライブラリーをシャッフルする時に対応してX=0で撃つ事が多いと思います。直後にシャッフルしてしまえばライブラリーの一番上だろうと上から何番目だろうと関係無いという事ですね。

 ここまではレガシーと同じですが、レガシーと違う点はやはり統率者の存在です。統率者をライブラリーに埋めてしまうのはゲームに相当大きな影響を与えます。

 白は特にそれに長けており、《糾弾/Condemn》《奉納/Oblation》《神聖なる埋葬/Hallowed Burial》などはよく見かけます。

 それぞれ攻撃しなければ使えなかったり、ソーサリーであったりと何かしら制限がありましたが、ライブラリーの一番上とはいえいつでも撃てるこのカードは常に警戒しないといけないでしょう。

 《結界師ズアー/Zur the Enchanter》《アーカム・ダグソン/Arcum Dagsson》《山賊の頭、伍堂/Godo, Bandit Warlord》《鉤爪のジィーリィーラン/Zirilan of the Claw》など、自分の能力でライブラリーをシャッフルする統率者を使っているときは十分注意しましょう。

 《袖の下/Bribery》や《奪い取り屋、サーダ・アデール/Thada Adel, Acquisitor》に合わせて使う事で協力して無理やり処理する使い方もあるので交渉力が必要になるカードとも言えるでしょう。





7位《灰からの再興/From the Ashes》


 全ての特殊地形に対して《幽霊街/Ghost Quarter》を撃つようなカード。

 《破滅/Ruination》ほど強力ではありませんが、赤単や赤絡み2色のデッキが使う追加の《破滅/Ruination》としては十分な働きをしてくれるでしょう。

 《締め付け/Stranglehold》を先に置いておけば《破滅/Ruination》と同等の効果になるので、なるべく併用するようにしましょう。





6位《野生の活力/Primal Vigor》


 追加の《倍増の季節/Doubling Season》ですね。《倍増の季節/Doubling Season》と違って対戦相手のものも倍増する事と、倍増するカウンターが+1/+1カウンターだけに限定されているので多くのケースで劣化になります。

 ただ、-1/-1カウンターを使う場合(《残忍なレッドキャップ/Murderous Redcap》《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》《くぐつ師の徒党/Puppeteer Clique》などの頑強持ちを使う時)はそのカウンターは倍増しないので劣化ではないですね。

 しかし、卓の中で自分が一番トークン/カウンターを多用している場合はただの追加の《倍増の季節/Doubling Season》です。ガンガン倍増させていきましょう。

 また、統率者戦を使った双頭巨人戦ではトークンデッキ×2でペアを組むと大変な事になります。





5位《山師の器具/Surveyor's Scope》


 地味ながらも色を問わず、土地の枚数差をつけられた場合にその差をうめる事が出来るいぶし銀カードです。

 フェッチランドの起動に対応して起動したり《流刑への道/Path to Exile》と組み合わせたりして能動的に起動できるようにすると良いですね。

 フェッチランドと組み合わせる場合は、このカードの起動に対応して《疑念の影/Shadow of Doubt》を撃たれると全てが崩壊してしまうので十分注意しましょう。





4位《毒の濁流/Toxic Deluge》


 黒の全体除去が追加されました。今までは《滅び/Damnation》が最も使いやすかったのですが、もう一枚採用したいと思った時にどれも一長一短でした。

 《滅殺の命令/Decree of Annihilation》は強力ですがサイクリングでも重く間に合わなかったり、《黒の太陽の頂点/Black Sun’s Zenith》は破壊不能も処理出来ますがXをその分多く注ぎ込まないといけなかったり、《蔓延/Infest》は軽いですが全体除去と呼ぶには物足りなかったり・・・

 ですがこのカードは軽さと威力のどちらも兼ね備えた素晴らしい全体除去だと思います。

 支払うライフは確かに厳しいですが、序盤なら2~3点で十分ですし、終盤なら何らかのライフ回復手段にたどり着くまでの時間的猶予があるので意識してライフを確保していけばそこまでの痛手にはならないでしょう。





3位《進歩の災い/Bane of Progress》



 6マナと少し重めですが割と簡単に出せる重さで、戦場に出たときの能力が非常に強力なクリーチャーです。

 自分のアーティファクト/エンチャントも巻き込まれてしまいますが、そこはちゃんと意識して、土地サーチを使ってマナ加速したりマナクリーチャーを使ってマナ加速したりすれば被害は最小限に抑えられます。

 破壊した枚数だけサイズアップする能力もあるので、他大多数の「戦場に出たとき能力持ち」と異なり、戦場に出た後も戦力として使えるので無駄のないクリーチャーですね。

 接死を持っているかどうかの違いはあれど、《酸のスライム/Acidic Slime》に1マナ追加しただけで相当な違いが現れますね。

 戦場に出ていないときはパワーは2なので、《目覚ましヒバリ/Reveillark》で回収できたり《帝国の徴募兵/Imperial Recruiter》でサーチできたりと色々な恩恵が受けられます。

 今後緑を使うのであれば割と高い優先順位で採用される事になるクリーチャーでしょう。





2位《ダークスティールの突然変異/Darksteel Mutation》


 統率者戦を何度かプレイした方なら、相手の統率者をどう対処するか悩まされた回数は1回や2回では収まらないでしょう。

 破壊や除外してもすぐに統率領域に戻ってしまい、ライブラリーの中に埋めてもいつ引かれるか、サーチされるか分からず、かといって一人の統率者を対処している間に他の統率者が現れて・・・と、対処する側に立ってしまうと気苦労が絶えません。

 そこでこのカードです。これを対戦相手の統率者に一度エンチャントしてしまうと、その統率者はこのエンチャントを破壊出来なければ能力もパワーも無くなるため、無力化されます。

 しかも《禁固刑/Prison Term》などと違って常在型能力まで封じるため、《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite》や《核の占い師、ジン=ギタクシアス/Jin-Gitaxias, Core Augur》などの「いるだけで害悪」なクリーチャーも封じ込める事が出来ます。

 更に破壊不能というおまけもつけてくれるため、「殴ってきたらブロックして破壊させて統率領域に戻す」などという甘い期待も壊してくれています。大抵の全体除去に巻き込む事も出来ません。

 このカードをエンチャントされた統率者は、エンチャントを破壊できなければ「生け贄に捧げる」「追放する」「手札に戻す」ぐらいしか対処法はありません。

 このカードは2マナと軽いので《太陽のタイタン/Sun Titan》で回収できたり《結界師ズアー/Zur the Enchanter》でサーチできたり、エンチャント・オーラなので《悟りの教示者/Enlightened Tutor》や《三つの夢/Three Dreams》などサーチしてくる方法が豊富だったりとサポートカードが非常に多く、白いデッキならほぼ間違いなく入ってくると思われます。

 今後白絡みのデッキと対峙する際にはこのカードを十分に注意してプレイしていきましょう。





1位《惰性の呪い/Curse of Inertia》


 注目カード第1位は一見地味なこのカードです。

 呪われたプレイヤーに攻撃するたびに何かパーマネントが一つタップ/アンタップします。

 パッと思いつくのはその攻撃されているプレイヤーのブロッカーをタップして攻撃を通す事、もしくは攻撃した自分のクリーチャーをアンタップして疑似的な警戒を持たせる事ですが、重要なのはタップ/アンタップさせるのはクリーチャーに限らないという事です。

 特に凶悪なのは自分の《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》や《ニクスの祭殿、ニクソス/Nykthos, Shrine to Nyx》などの大量にマナが出る土地をアンタップする事でしょう。

 《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》の「タイムワープループ」を容易に出来るようにしたり、《大渦の放浪者/Maelstrom Wanderer》の唱え直しをしたりと、青緑絡みのデッキで悪さをしそうです。

 ただ、このカードは使う側も注意しないといけない事があります。それは、自分でエンチャントしたものの、結局他のプレイヤー(たとえば緑単のデッキなど)が一番うまく活用してしまい、勝利を持って行かれる事です。

 従って、自分よりもうまく使えそうなプレイヤーにエンチャントするなど、使う際にも注意する必要があります。





 前編はここまで。後編の「統率者2013」ジェネラル全レビューに続きます!


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