TOP Bigweb MTGショッピングページ
村栄龍司「リュウジのバーン道場」第8回ラクドスアグロのあれこれ 
 
text by Ryuji Murae


 お久しぶりです。前回の記事から少し経ちました。スタンダードのPTQも終わり、しばらくスタンダードのイベントが何もないのですが、店舗大会やMOなどでゆるゆると遊んでいるので、今回はラクドスアグロのゲームプラン、特にMOで良く当たるデッキとの戦い方を中心に書こうと思います。 とりあえず現在使っているリストがこれです。

Sample Deck
25land
9《沼/Swamp》
5《山/Mountain》
4《血の墓所/Blood Crypt》
4《悪意の神殿/Temple of Malice》
3《変わり谷/Mutavault》

23creature
2《苛まれし英雄/Tormented Hero》
2《ラクドスの哄笑者/Rakdos Cackler》
4《とげの道化/Spike Jester》
3《悪意に満ちた蘇りし者/Spiteful Returned》
3《責め苦の伝令/Herald of Torment》
3《生命散らしのゾンビ/Lifebane Zombie》
3《ラクドスの血魔女、イクサヴァ/Exava, Rakdos Blood Witch》
3《嵐の息吹のドラゴン/Stormbreath Dragon》

12spell
3《思考囲い/Thoughtseize》
3《英雄の破滅/Hero's Downfall》
2《ミジウムの迫撃砲/Mizzium Mortars》
1《戦慄掘り/Dreadbore》
1《胆汁病/Bile Blight》
1《究極の価格/Ultimate Price》
1《エレボスの鞭/Whip of Erebos》
15sideboard
2《ラクドスの復活/Rakdos's Return》
2《ファリカの療法/Pharika's Cure》
2《破滅の刃/Doom Blade》
2《闇の裏切り/Dark Betrayal》
1《胆汁病/Bile Blight》
1《思考囲い/Thoughtseize》
1《エレボスの鞭/Whip of Erebos》
1《ミジウムの迫撃砲/Mizzium Mortars》
1《冒涜の悪魔/Desecration Demon》
1《紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster》
1《地下世界の人脈/Underworld Connections》


 枚数が散っているのは僕の好みです。役割が似ているパーツを散らすと状況に応じた使い分けができるので、選択肢に幅が出ます。

 《苛まれし英雄》は《山》から出せない等、《ラクドスの哄笑者》と散らす事によるデメリットもありますが、序盤に並べても《胆汁病》や《拘留の宝球》でまとめて除去されるリスクが減るというメリットもあるので、現在はその点を重視しています。



 基本的なゲームプランは出して殴って除去を撃つ。単純明快ですね。気をつける点は「授与」「速攻」の扱いです。




授与クリーチャー
  そのまま出してもそこそこの性能を持っていますが、やはり真価を発揮するのは「授与」をしたときです。授与は奇襲性も高く、またクリーチャーのサイズを上げる事で直接的な除去耐性も上げるので、チャンスがあるなら積極的に狙っていきたいですね。

 授与と素出しの選択を迷う序盤は基本的に授与を選んだ方がいい場面が多いです。
除去が多い相手の場合、授与したクリーチャーを除去された後さらに授与を繰り返し、除去を迫る等、相手に後手を強いるゲームプランをとることができます。



 2種類ある授与ですが、飛行を付与する《責め苦の伝令》の方が奇襲性は高いので、ここぞという場面で使えるようにしたいですね。
 
  クリーチャーが複数体いる場合の授与先ですが、黒系や青系コントロール等、確定除去が多い相手の場合は戦力が均等になるように、モンスター等の確定除去が少なくダメージレースを持ちかけてくる相手には、1体強いクリーチャーを作り、残ったクリーチャーはブロッカーに回す等の使い分けは意識したいですね。

 出来る限り3ターン目は《生命散らしのゾンビ》やタップイン処理等に使い、フィニッシャーとして重役出勤させるのが一番効果的な使い方です。







速攻

 このデッキには3種類の速攻クリーチャーが入っています。この速攻持ちのクリーチャーでどれだけ効率的にライフを削るかが、ラクドスアグロのポイントだと思います。



 除去とクリーチャーの1:1交換を取られ続けても、ダメージを与えた後で除去されているなら十分です。

 速攻クリーチャーはアタックが通るタイミング、出してすぐ除去されないタイミングを選び、「カード1枚ずつのダメージ効率を上げる」ことを考えてプランを立てることが重要だと思います。

 いつでも手札からクリーチャーが飛んでくる可能性があるのは相手からすると結構なプレッシャーなので、《思考囲い》や《生命散らしのゾンビ》で相手の手札を確認できたなら特に、除去を「使われる」のではなく、「使わせる」ことを意識してゲームを進めましょう。


ここからはアーキタイプごとの戦い方とサイドプランです。Magic Onlineで僕がよく当たるデッキを中心に選びました。




黒信心
サイドin

2《ラクドスの復活/Rakdos's Return》
2《闇の裏切り/Dark Betrayal》
1《胆汁病/Bile Blight》
1《思考囲い/Thoughtseize》
1《地下世界の人脈/Underworld Connections》
1《紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster》



サイドout

2《ラクドスの血魔女、イクサヴァ/Exava, Rakdos Blood Witch》
2《ラクドスの哄笑者/Rakdos Cackler》
2《苛まれし英雄/Tormented Hero》
1《悪意に満ちた蘇りし者/Spiteful Returned》
1《ミジウムの迫撃砲/Mizzium Mortars》
いつの世も強い信心デッキ。変わり谷以外は比較的安価なので、MOでもよく見かけるデッキです。

 《夜帷の死霊》で止まりやすい小粒の生物をアウト。《破滅の刃》よりも《闇の裏切り》の枚数の方が多そうなので《嵐の息吹のドラゴン》を増量。相手のタップアウトを狙って出してもあまり意味がない《冒涜の悪魔》はテンポ面で残念なので僕はアウトします。

 基本的にはお互いハンデスと除去の消耗戦になるので、その合間を縫ってどれだけアドバンテージを得られるか、の勝負になります。速攻生物でライフを狙うのもそこそこ有効なので、《とげの道化》はインスタント除去が飛んでこないタイミングを狙って出したいですね。

 手札を貯める勝負になると《ラクドスの復活》分こっちが有利なのですが、《地下世界の人脈》がある場合は積極的にライフを詰めたいので、どのプランで攻めるかの見極めが大切になってきます。

 《夜帷の死霊》ではなく《生命散らしのゾンビ》をメインに採用しているタイプの場合は1マナ生物を残してガンガン攻めるのもありです。ただし、どちらも積まれている場合は、1マナ生物はアウトで。







青白系コントロール
サイドin

2《ラクドスの復活/Rakdos's Return》
1《思考囲い/Thoughtseize》
1《紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster》
1《地下世界の人脈/Underworld Connections》



サイドout

2《ミジウムの迫撃砲/Mizzium Mortars》
1《究極の価格/Ultimate Price》
1《胆汁病/Bile Blight》
1《戦慄掘り/Dreadbore》

 サイドインするカードのマナ域は高めですが、元々土地が25枚ですし、クリーチャーはそのままなので誤差の範囲内のはず・・・。

 主流のエスパーカラーのデッキには《ミジウムの迫撃砲》を1枚お守り程度に入れておいてもいいですが、《生命散らしのゾンビ》と《思考囲い》があるので、割り切って0でもいいと思います。

 上で述べた、除去を「使わせる」事を意識すべきマッチ。《至高の評決》《思考を築く者、ジェイス》のある4T目を特に意識しましょう。相手のタップアウト時にいかに動くかが大切です。







モンスター
サイドin

2《ラクドスの復活/Rakdos's Return》
2《破滅の刃/Doom Blade》
1《思考囲い/Thoughtseize》
1《ミジウムの迫撃砲/Mizzium Mortars》
1《冒涜の悪魔/Desecration Demon》


サイドout

2《ラクドスの哄笑者/Rakdos Cackler》
2《苛まれし英雄/Tormented Hero》
1《ラクドスの血魔女、イクサヴァ/Exava, Rakdos Blood Witch》
1《胆汁病/Bile Blight》
1《悪意に満ちた蘇りし者/Spiteful Returned》
 比較的有利なマッチアップ。《とげの道化》が《森の女人像》を乗り越えられるので、相手のPWは比較的対処しやすいです。

 確定除去で《世界を喰らう者、ポルクラノス》を対処することを意識すれば、クリーチャーが軽い分テンポを取りやすいです。ジャンドの《荒野の収穫者》は気合でなんとかしましょう。







バーン
サイドin

2《破滅の刃/Doom Blade》
2《ファリカの療法/Pharika's Cure》
2《ラクドスの復活/Rakdos's Return》
1《胆汁病/Bile Blight》
1《思考囲い/Thoughtseize》
1《エレボスの鞭/Whip of Erebos》
1《紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster》




サイドout

3《責め苦の伝令/Herald of Torment》
3《英雄の破滅/Hero's Downfall》
2《ミジウムの迫撃砲/Mizzium Mortars》
2《悪意に満ちた蘇りし者/Spiteful Returned》
  悠長なカードは基本的にアウト。《英雄の破滅》でも《破滅の刃》でも除去できる対象は変わりません。

  ここで気をつけるのが《思考囲い》を抜かない事です。バーンは使えるリソースを目一杯使って20点のライフを削りにくるので、ダメージ効率を悪くすることが重要です。

 《灼熱の血》《戦導者のらせん》《ボロスの魔除け》と、2点を支払っても抜いて嬉しいカードは多く、プラン立てもしやすくなります。メインはスタックで《戦導者のらせん》をプレイできないタイミングで使えばいいですが、サイドボード後は《盲従》を抜きたいので、引いたらさっさと使ってしまいましょう。

  《ラクドスの復活》は適当に使って相手の手札を削りにいきましょう。ダメージは本当におまけ程度で。

 《冒涜の悪魔》は火力耐性もあり優秀ですが、《岩への繋ぎ止め》のいい的になることと《チャンドラのフェニックス》で延々足止めされる・・・という場面がそこそこあるので、僕はあまり信用していません。

 先日行われたグランプリ北京で、黒単信心に《死の大魔術師の杖》が採用されていましたが、とりあえずバーンに勝ちたいならこれを採用するもの手です。サイドボード後は《嵐の息吹のドラゴン》以外は誘発しますし、沼も13枚入っているので、このデッキでもたくさん使えばなんとかなる・・・はず。

  サイドボードに杖を入れる場合は、《エレボスの鞭》《ファリカの療法》を1枚ずつ、あとは好みでもう1枚スペースを確保したいですね。







青信心
サイドin

2《破滅の刃/Doom Blade》
2《ファリカの療法/Pharika's Cure》
1《冒涜の悪魔/Desecration Demon》
1《胆汁病/Bile Blight》
1《思考囲い/Thoughtseize》
1《紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster》
1《ミジウムの迫撃砲/Mizzium Mortars》

1《エレボスの鞭/Whip of Erebos》

サイドout

3《責め苦の伝令/Herald of Torment》
2《ラクドスの哄笑者/Rakdos Cackler》
2《苛まれし英雄/Tormented Hero》
1《ラクドスの血魔女、イクサヴァ/Exava, Rakdos Blood Witch》
2《悪意に満ちた蘇りし者/Spiteful Returned》
 当たらないことを祈りましょう。ラクドスアグロは基本的にマナを使いきって動くことを想定しているので、《審判官の使い魔》がかなりつらく、また、除去の裏目が最も多いマッチです。

 《紅蓮の達人チャンドラ》は対戦相手の《家畜化》用です。奪われたクリーチャーを除去することでしか対処できないので、パワーが3以下のカードのタフネスを全て1にし、チャンドラで奪われたクリーチャーを除去できるようにしようという考えです。奪われた返しにチャンドラを出し、+1能力を起動できるのが理想ですね。チャンドラ自体がかなり死に安く間に合うかも怪しいのですが、苦手な《審判官の使い魔》も処理できるので、守れればラッキー程度に。

 かなり相性の悪いマッチなので、ある程度都合のいい展開を期待してゲームを進めた方がいいですね。身も蓋もありませんが、青単が多い環境ならラクドスアグロ自体あまりお勧めしません。








黒白コントロール

サイドin

2《ラクドスの復活/Rakdos's Return》
1《ミジウムの迫撃砲/Mizzium Mortars》
1《胆汁病/Bile Blight》
1《闇の裏切り/Dark Betrayal》
1《紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster》
1《思考囲い/Thoughtseize》
1《地下世界の人脈/Underworld Connections》



サイドout

3《ラクドスの血魔女、イクサヴァ/Exava, Rakdos Blood Witch》
1《戦慄掘り/Dreadbore》
1《悪意に満ちた蘇りし者/Spiteful Returned》
1《ラクドスの哄笑者/Rakdos Cackler》
1《とげの道化/Spike Jester》
1《究極の価格/Ultimate Price》

 《ラクドスの復活》で手札を空にしてもカードパワーが高い分、1枚で逆転されることもありがちです。《ヴィズコーパの血男爵》《太陽の勇者、エルズペス》は注意です。

 黒信心と違って《夜帷の死霊》がいない分、軽い部分でライフを攻めるプランを立てやすくなっています。《胆汁病》でアドバンテージをとられないこと、サイドボード後は《ラクドスの復活》で手札に抱えた除去をたたき落とすことを意識しましょう。







ナヤオーラ
サイドin

2《破滅の刃/Doom Blade》
2《ラクドスの復活/Rakdos's Return》
1《エレボスの鞭/Whip of Erebos》
1《思考囲い/Thoughtseize》



サイドout

3《英雄の破滅/Hero's Downfall》
1《究極の価格/Ultimate Price》
1《悪意に満ちた蘇りし者/Spiteful Returned》
1《胆汁病/Bile Blight》

 身も蓋もありませんが、序盤に《思考囲い》を使えるかどうかがポイント。上手く嵌った時の打点はすさまじいですが、1枚パーツを落とすとかなり動きを制限できるので、サイドボード後は《思考囲い》狙いのマリガンも有りです。

 《セレズニアの魔除け》の兵士トークンや、《復活の声》に使えるので、除去はある程度残しましょう。《向こう見ずな技術》を警戒してブロッカーを2体用意することも意識した方がいいかもしれません。







 いかがだったでしょうか。

 ラクドスアグロ自体がマイナーなデッキですが、序盤~中盤にかけての選択肢がそれなりに多いので、アグロを練習するには割といいデッキではないかと思っています。

  スタンダードの大きな大会はしばらくありませんが、FNM等の店舗大会やMagic Onlineがあるので、遊ぶ場所には困りません。
似たようなデッキを使っている方や、使われた方達の参考になればいいなと思います。

 意見や感想などあれば、Twitterブログ等で教えて頂けると嬉しいです。
マジックは人と意見を交わすことも楽しみの一つだと思うので、「ここは違う」とか「この部分は納得できない」という意見は大歓迎です。



 そんなところで。それでは、またどこかでお会いしましょう。



 
記事一覧へ戻る
(C) Copyright BIG MAGIC All Rights Reserved.