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安田真幸の勝手に挑戦・PTQタルキール覇王譚~Journey into Honolulu~ ホノルルへ行きたいかー! 
 
text by Masayuki Yasuda


希望は誰にでもある。
何事においても、絶望するよりは、希望を持つほうがいい。
先のことなど誰にもわからないのだから。 ~ゲーテ ~




恥も外聞も無く言おう。
私はホノルルへ行きたい。

とある大会の権利を有した上でホノルルへ行きたい。
プロツアーという偉大な大会の権利を手にし、海パン片手に日本から旅立ちたい。

ワイハーのビーチで、ハイレグのチャンネーと、キャッキャウフフしたい。

ついでにその航空券も欲しい。


ではどうすれば良いのか?

勝てばいいのだ。
6月から始まる「プロツアー予選タルキール覇王譚」で勝てばいい。

何度負けてもコンティニューできる、勝つまでチャレンジすればいい。

ほら、しっかり!!
君ならできるよ!!



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 というわけで今週から始まります

勝手に挑戦シリーズ・PTQタルキール覇王譚~Journey into Honolulu~。

権利を勝ち取るまで挑戦は続きます!

 私は普段からPTQに参戦していますが、大抵行くのは車移動が可能な範囲(名古屋~福山)です。
関西から東京のPTQに行くのは距離・拘束時間・参加人数の点を見てリターンが少ないという理由があったからです。

 ですが、今回は少し事情が違いました。

 国外大会への参加となると開催日時前後の数日間、休暇を取得しなければいけません。

 私は過去3回のプロツアーに参加している(注:一度は参加未遂)のですが、企業の犬こと社畜野郎ですので、この連休取得のやりくりに毎回四苦八苦していました。

 最低限の休みでしか行けない都合上、なかなか観光もできません。

 ですが今回はその条件が

・夏休み取得が可能なシーズン!(10月)
・日本から近い!(最低限の休み取得でも行ける)
・なにより最高の観光地!ワイハー!


 社会人プレイヤーとしてはこれだけの好条件を備えたプロツアーには是非とも参加したいところなのです!

 しかしそこは、優勝者以外皆敗者の弱肉強食トーナメント。その難易度の高さと立ちふさがる壁の厚さは並ではありません。
私以外にも様々な挑戦者達が、6月7日を皮切りに、GP神戸を経て8月の最終週まで、日本各地で開催されているPTQに赴くことでしょう。
参加したいのは皆も同じ。誰もが生足魅惑のマーメイドを夢見ています。モチベーションは下心。

 果たしてスーパーサンデーシリーズに続き、権利に手が届くのか?

 あんまり早く勝っちゃうと企画的にどうなの?(皮算用)

 そもそも勝てるの?(不安)


 そんな自問自答をしつつ、まずは第一回目の挑戦、PTQ@川崎です。
大雨予報の中、始発の新幹線で突撃!


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 デッキは先日デッキテクにて紹介したTricoTraft。これを引き続き使用しています。

  他のデッキの使用も考えましたが、一回目のPTQなので日本のメタも固まってないですし、前回結果を残したデッキでいいだろう、という判断です。甘えとか言わないで。

前回から変更した主な調整内容は下記の点。
修復の天使が全てのマッチで強かったので4枚に増量。
クリーチャーの枚数を調整。純粋なコンボやコントロールが減りヴェンデリオンの強みが減った為不採用に。
修復の天使とシナジーがある造物の学者、ヴェンセールを謎めいた命令と一枚ずつ入れ替え。


 現在の環境でトップメタと考えられる、注意を払うべきデッキは以下の4つ

・出産の殻
・欠片の双子
・黒緑ミッドレンジ
・親和


 これらのデッキのうち「出産の殻」、「欠片の双子」、「親和」に対等に戦える事は事前テストでわかっていました。

 しかし「黒緑ミッドレンジ」が厳しいマッチアップとなるので、これを意識したサイドボードに調整しました。

Metabolic Traft Ⅰ
25land
4《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
4《乾燥台地/Arid Mesa》
2《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
2《蒸気孔/Steam Vents》
1《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
4《天界の列柱/Celestial Colonnade》
2《硫黄の滝/Sulfur Falls》
2《島/Island》
1《平地/Plains》
1《山/Mountain》
2《地盤の際/Tectonic Edge》

14creature
4《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
4《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》
4《修復の天使/Restoration Angel》
1《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》
1《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite》

21spell
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
4《流刑への道/Path to Exile》
4《稲妻/Lightning Bolt》
4《稲妻のらせん/Lightning Helix》
2《呪文嵌め/Spell Snare》
2《差し戻し/Remand》
2《マナ漏出/Mana Leak》
2《謎めいた命令/Cryptic Command》
15sideboard
2《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
2《マグマのしぶき/Magma Spray》
2《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader》
2《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》

2《摩耗/損耗/Wear/Tear》
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
1《対抗変転/Counterflux》
1《神の怒り/Wrath of God》
1《殴打頭蓋/Batterskull》
1《地盤の際/Tectonic Edge》





285人参加の9回戦後、シングルエリネーション
人数が非常に多いので、予選ラウンド通過は7-1-1の上位くらいまでか。

結果は

1回戦 BUG薬瓶コントロール ○○
2回戦 青赤欠片の双子 ○○
3回戦 黒緑ミッドレンジ ××
4回戦 青赤Delver ○○
5回戦 青赤緑タルモツイン ○○
6回戦 黒緑ミッドレンジ ××
7回戦 ジャンドミッドレンジ ○○
8回戦 Domain ZOO ×○○
9回戦 風景の変容 ×○○



7-2・・・

見事に「黒緑ミッドレンジ」相手に2敗してしまいました。
事前に相性予測はできていたものの、非常に悔しい結果ですね。
今後使い続けるならば、さらなる改良が必要です。


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「PTQ川崎の感想と反省」

 会場の上位を観察した感想ですが、やはり「黒緑ミッドレンジ」を非常に多く見掛けました。
デッキパワー、対応力、安定性、メタゲーム内での相性、バランスが取れているので納得の結果ですね。
今回TOP8に3人を送り込んだ点(「JUND」を含めるなら4人)を見ても、やはり今後の中心にはこのデッキがあるのは間違いないでしょう。

 そしてこのデッキに相性が良いと思われる「親和」を0~2敗ラインに多く見掛けました。
予選ラウンドを「親和」が無敗で勝ちぬけている点を見るに、「黒緑ミッドレンジ」が幅を効かせるならば今後も結果を残す可能性は高そうです。

 またTOP8には残れませんでしたが「トロン」も上位に一定数見掛けたので、やはり「黒緑ミッドレンジ」に勝ち星を確保できるデッキには注意が必要です。


 私個人の反省としては、「黒緑ミッドレンジ」の隆盛を予測できていなかったことでしょうか。

 このデッキを次回以降のトップメタと仮定するならば、現在使用しているTricoTraftは避けるという選択が有力になってきます。

 そしてこの一週間の方向性としては

① 今のデッキを突き詰める
② 相性のいいと思われるデッキを選んで使用する
③ もういいやん・・・黒緑使おうや・・・

 このジレンマと戦いながら調整を行うことになるでしょう。

 まだ誰も見つけていない対「黒緑ミッドレンジ」のキラーカードを探し出す、というのがベストですが、次回のPTQが一週間後という点を見ると、調整期間が少し短すぎますね。

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求め続けている限り人間は踏み迷うものだ。~ゲーテ ~




 デッキ調整で迷うのもマジック。そしてそれが楽しいのもマジックの魅力。
ホノルルへの旅はまだ始まったばかりです!

 次回の挑戦は6/15のPTQ@金沢、参加される皆様は共に頑張りましょう!

 それでは、良いモダンライフを!


 Good Luck


安田真幸
主な戦績
レガシー選手権2011 優勝
レガシー選手権2012 5位
プロツアーオースティン2008 出場
プロツアー名古屋2011 出場”
プロツアー“ドラゴンの迷路” 参加未遂

フォーマットを問わずプレイするオールラウンダー。レガシー選手権優勝、3度獲得したプロツアーの権利もすべて違うフォーマットというところからも、その器用さが伺える。
海外でのプレイ経験も豊富なベテランプレイヤーである。

本人のブログ:MTG戦歴を報告致します
過去の記事
「Modern Deck Tech このデッキを実物提示教育致します(Trico Traft)」

Deck Tech: 安田 真幸(大阪)の「ずっと俺のターン!」


「安田マサユキの “実物提示教育致します”」
第1回
第2回
第3回
 
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