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bye Ryuji Murae
どうもお久しぶりです。
そして始まりました新連載「ムラエリュウジのホノルルへ行きたいかー!」
タイトルの通り、僕がプロツアータルキール覇王譚への参加を目指す、といった内容です!
前回、と言いますか唯一参加経験のあるプロツアーは「プロツアーギルド門侵犯」なので、そこから実に1年半。めちゃくちゃ楽しかったのでそろそろもう一度行きたい!
また、前回は2月のカナダでとにかく寒かったので、次回は暖かい場所に行きたい!ホノルル!海!!ドンピシャ!!!というのもやる気に拍車をかけました。
挨拶もそこそこにして、それではご覧ください!
今回のPTQシーズン、僕は3つの理由から、親和を使い続けようと決めていました。
・親和が強いデッキである
・モダンに真面目に取り組むのは初めてなので、とりあえず経験を積みたい
・タルモゴイフを持っていない(高い)
僕のスタイルとして、目標を定めたら、長いスパンでそれを達成できるように頑張るというものがあります。
マジックは運の要素も絡んでくるゲームなので、毎回勝つのは難しいです。PTQのようなオール・オア・ナッシングのような大会なら尚更です。
ただ、引きだったり当たりだったりがよかったときに、それを逃さないように出来る限りの準備はしておこう。という意識を持っていました。
使うアーキタイプを決めた後はひたすら練習です。Magic
Onlineで「Ryuji」というアカウントを使っているのですが、
シーズンに入ってからはひたすらモダン、モダン、モダン。
DEや8人構築に出続ける日々。寝落ちにもめげずひたすら数を回し、とりあえずメインボードは確立させました。
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Sample
Deck |
16land
4 《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》
4 《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》
3 《空僻地/Glimmervoid》
4 《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》
1《島/Island》
25creature
4 《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
4 《刻まれた勇者/Etched Champion》
2 《メムナイト/Memnite》
4 《羽ばたき飛行機械/Ornithopter》
4 《信号の邪魔者/Signal Pest》
3 《鋼の監視者/Steel Overseer》
4 《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》
19spell
4 《頭蓋囲い/Cranial Plating》
4 《感電破/Galvanic Blast》
4 《オパールのモックス/Mox Opal》
4 《バネ葉の太鼓/Springleaf Drum》
2 《物読み/Thoughtcast》
1 《溶接の壺/Welding Jar》
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15sideboard
3 《思考囲い/Thoughtseize》
2 《古えの遺恨/Ancient Grudge》
2 《血染めの月/Blood Moon》
2 《はらわた撃ち/Gut Shot》
1 《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》
1 《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
1 《呪文貫き/Spell Pierce》
1 《呪文滑り/Spellskite》
1 《倦怠の宝珠/Torpor Orb》
1 《摩耗/損耗/Wear/Tear》
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金沢と大阪のPTQに参加したものの、結果は0-2と3-2と散々な結果に。
特に金沢は初戦、勝ち確定の盤面を見落とし負けてしまうなど、慣れていない部分が大きく出ていました。結果は結果として受け止めてはいますが、メインはほぼ固定できました。
とりあえず次の名古屋を待つだけ・・・だったのですが、練習を繰り返す間にどうしてもひっかかるのが《物読み》の弱さでした。
1枚引き増ししてもどうしようも無い場合も多く、不確定なカード2枚に期待するよりもここを有効牌に変えられれば、という思いがありました。
そこで、押し込みに強い《爆片破》を試してみたのですが、こっちは全くキープ基準にならないうえに、《墨蛾の生息地》の毒殺プランに全く関係ないのがどうしても不満でした。
そんな不安を抱えたまま、PTQ名古屋の日は近づいて来ます。
・・・マジック2015の発売日も。
正直ほとんど期待していなかったのですが、この基本セットは謎のアーティファクト推し。イラストも特徴的な1枚のカードが現れました。
「はさみ」こと《アーティファクトの魂込め》です。
《物読み》《溶接の壺》をそのまま「はさみ」と入れ替え、都合30時間程使ってみました。
最初は、ちょっと使えそうだし、とりあえず試すか・・・という感じだったのですが、使う間に評価は上がる一方。「親和だけは使わない」と言っていた人も「はさみ」の強さは認めていました。
わかりやすい利点としては
・有効牌(クロック)が増える
5/5は十分フィニッシャーになるサイズ。ドロースペルがそのままクリーチャーに置き換わる事で、息切れもしにくくなります。
・キープ基準になる
親和の爆発力は環境でも随一ですが、引きムラがあるピーキーなデッキです。そのため、勝つプランが見えないハンドはキープしにくいのですが、「はさみ」は追加の勝ち手段として《物読み》よりも具体的なキープ基準になります。
・メインで対処できない相手が多い
「はさみ」の対象はクリーチャーでなくてもいいので、除去を火力に頼っている相手に対する明確な解答になります。特にスケープシフト、バーンに対しての相性がかなり良くなりました。
いろいろ書きましたが、親和は元々強いデッキなので単純に強いカードが入ってもっと強くなった、という印象です。
また、マジック2015発売直後であまり知られて無いタイミングならもっと強いだろうなという感じでした。
あとはサイドボード後の勝率が非常に悪かったので、色々な親和のデッキリストを調べ、採用されているカードを片っ端から試しました。そうやって、インアウトを見直した結果、納得のいく15枚を用意できました。
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Sample
Deck |
16land
4《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》
4《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》
4《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》
3《空僻地/Glimmervoid》
1《島/Island》
25creature
4《羽ばたき飛行機械/Ornithopter》
2《メムナイト/Memnite》
4《信号の邪魔者/Signal Pest》
4《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》
4《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
3《鋼の監視者/Steel Overseer》
4《刻まれた勇者/Etched Champion》
19spell
4《オパールのモックス/Mox Opal》
4《バネ葉の太鼓/Springleaf Drum》
4《感電破/Galvanic Blast》
4《頭蓋囲い/Cranial Plating》
3《アーティファクトの魂込め/Ensoul
Artifact》
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15sideboard
2《呪文貫き/Spell Pierce》
2《古えの遺恨/Ancient Grudge》
2《思考囲い/Thoughtseize》
2《はらわた撃ち/Gut Shot》
2《血染めの月/Blood Moon》
1《無効/Annul》
1《摩耗+損耗/Wear+Tear》
1《呪文滑り/Spellskite》
1《倦怠の宝珠/Torpor Orb》
1《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage》 |
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正直メインは「はさみ」を突っ込んだだけなので、むしろサイドボードの構築を頑張りました。
75枚文句無い。練習もした。デッキも知られていない今の方が(多分)強い。
ということでPTQ名古屋へGO!
参加者197人の8回戦。千葉と被っているのにこの人数です。
結果は・・・
Round1:親和(先手)○○
Round2:UWコントロール(後手)○○
Round3:ナヤトラップランプ(後手)×○×
Round4:BG(先手)○○
Round5:スケープシフト(後手)○×○
Round6:スケープシフト(先手)○×○
Round7:オロスバーン(後手)○○
Round8:ID
ID後、「多分残りました!」と周囲に話して腹ごしらえをして仮眠。
そろそろ順位発表、計算だとIDした相手が7位、僕が8位だったのですが・・・・
アナウンス「7位・・・表西幸次郎さん」
・・・えっ
計算間違えた!!!!!!うわああああああああ!!!!!!!!
・・・
・・・・
・・・・・
アナウンス「8位・・・村栄龍司さん」
8位通過!!!!!うおおおおおおおお!!!!!!!!!!
計算して2人ともおそらく大丈夫だろう、ということでIDしたのですが、IDした相手がオポ落ちしていました。ID時は僕の方が順位が下で、最終結果も差2%以下。完全に計算ミスでした・・・
ともあれSEに残りました。
Top8を見るとはさみタルモ親和(!?)が残っていたので、今後の認知度的にも抜けるなら今回しかない!
SE1 吹き荒れる潜在能力
Game1
後手1T目に5枚展開で相手に猶予を与えず。
《謎めいた命令》のタイミングのミスもあり勝利。
サイドin
2《呪文貫き/Spell
Pierce》
2《思考囲い/Thoughtseize》
1《無効/Annul》
サイドout
3《鋼の監視者/Steel
Overseer》
2《刻まれた勇者/Etched Champion》
とにかく速攻で勝負をつけたい相手。
重いカードをとにかく抜いて、速度で勝負です。
Game2
クリーチャーを並べる展開の後、《アーティファクトの魂込め》をカウンターされ、《紅蓮地獄》!
場が一掃されるものの、トップが《アーティファクトの魂込め》!!!!
すかさず《オパールのモックス》から青マナを出し《ダークスティールの城塞》にエンチャントし5点・・・。
他にアーティファクトが無かったため、金属術未達成でした。巻き戻して《墨蛾の生息地》をクリーチャー化し、タップ状態の城塞にエンチャント。ターンを返すと出てくる《吹き荒れる潜在能力》。
こちら《大霊堂のスカージ》プレイ→出てくる《頭蓋囲い》を装備してアタックするものの、ライフが1残ってしまう。
そして相手のトップが・・・《トレイリア西部》!そのまま変成で《羽ばたき飛行機械》から《引き裂かれし永劫、エムラクール》で負け。
Game3
1T目《ちらつき蛾の生息地》、《信号の邪魔者》《羽ばたき飛行機械》エンド。
相手《島》から《血清の幻視》エンド。
2T目《空僻地》《アーティファクトの魂込め》で6点、エンド。
相手《山》を置いてエンド。
3T目アタック時にプレイされる《ハーキルの召還術》を《呪文貫き》、6点でエンド。
相手土地を置いてエンド。
4T目《ちらつき蛾の生息地》起動、アタック時ちらつき蛾への《稲妻》を《呪文貫き》で8点!
6点+6点+8点=勝利!!
Game2は金属術のことを考え、全体除去をケアして0マナクリーチャーを1体ハンドに残すべきでした。1T猶予を与えてしまったので負けは仕方ないです。
Game3は相手がメインで《ハーキルの召還術》を使っていれば大分苦しいゲームになっていました。
引きも含めてラッキーでした。
○×○
SE2マーフォーク
Game1
2T目《鋼の監視者》プレイ、3T目相手エンドに《鋼の監視者》起動時にバウンス。
返しに《信号の邪魔者》2体の《墨蛾の生息地》にトップした《電結の荒廃者》を絡め、1パンチで毒殺。
サイドin
2《呪文貫き/Spell
Pierce》
1《呪文滑り/Spellskite》
サイドout
2《メムナイト/Memnite》
1《信号の邪魔者/Signal Pest》
《呪文貫き》は周りには「入れるの?」と言われたのですが、《ハーキルの召還術》をケアすべきマッチであることと、《蒸気の絡みつき》1枚が勝負を分けるゲームが多いと感じたので個人的には必須だと考えています。
相手もクリーチャーを展開する都合上マナを立たせにくいので、中盤でも使える場面は多いはずです。
Game2
お互いにクリーチャーを並べて殴りあう展開。
アタックが通れば勝ち!という場面で《蒸気の絡みつき》を撃たれて負け。
Game3
またもお互い殴り合う展開。相手のライフは13で《海の神、タッサ》が顕現し、《島》が1枚立っている。
こちらの場は《信号の邪魔者》《刻まれた勇者》がそれぞれ2体ずつ。このままだと10点。
バウンスがあれば負け!ということで邪魔者にはさみをつけてフルアタック15点が通り勝ち!
全ゲーム殴り合う熱いマッチでした。
次はいよいよ決勝!ここだけ店移動してのマッチとなります。
○×○
SE3タルモツイン
Game1
3T目にフルアタックした後《鋼の監視者》をプレイ、その後プレイされた《詐欺師の総督》は《バネ葉の太鼓》からマナを出し、《感電破》で処理。そのまま《鋼の監視者》が除去されず勝ち。実は《鋼の監視者》スタックで《バネ葉の太鼓》をタップされたら負けていた、というミスがあったのですが、相手も見落としたせいでセーフ。
サイドin
2《呪文貫き/Spell
Pierce》
2《思考囲い/Thoughtseize》
1《無効/Annul》
1《倦怠の宝珠/Torpor Orb》
1《呪文滑り/Spellskite》
1《摩耗/損耗/Wear/Tear》
サイドout
3《鋼の監視者/Steel
Overseer》
3《信号の邪魔者/Signal Pest》
2《メムナイト/Memnite》
コンボを決められるとあっさり負けてしまうので注意が必要なマッチ。
サイドインできるカードは多めに取っていますが、その分《古えの遺恨》をはじめとした相手の対策カードが辛い。
《電解》を見ていたので、タフネス1のクリーチャーを減らしました。
Game2
豊富な除去から消耗戦に。《不忠の糸》で《呪文滑り》をとられた際に金属術が解除されたのを見落とす等もあって負け。反省。
Game3
1マリガンからの初手が《ダークスティールの城塞》《バネ葉の太鼓》《オパールのモックス》《羽ばたき飛行機械》《呪文滑り》《摩耗/損耗》。
5枚展開からのトップが《頭蓋囲い》!さらに3T目に引いたのがはさみ相手のライフは5!!!!勝った!!!!!!
・・・と思ったのも束の間、《謎めいた命令》で城塞をバウンスされ、《呪文滑り》も破壊。
その後《電結の荒廃者》を2体追加してさすがに!と思ったところで《稲妻》《古えの遺恨》で全部捌かれてしまう。
こちらのハンドは《摩耗/損耗》1枚。相手も無し。ここからトップ勝負!
ドローゴーを繰り返した後、《アーティファクトの魂込め》をトップ!!!!《やっかい児》で時間を稼がれるものの、こらえきれずチャンプブロック。
そして相手のラストドロー・・・《不忠の糸》!こちらのアーティファクトが3枚のため、《オパールのモックス》から白マナを出し、解決後に《損耗》!
相手のハンドは・・・土地!!勝った!!!!!!
○×○
というわけでPTQ名古屋優勝しました!!!!!!
人生2度目のプロツアー!!!!!!!ホノルルだああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!
SEのある大会での優勝経験がほとんど無い(GPT優勝経験も無い)ので、SEを勝ちきれたというのは本当に嬉しかったです。
また、前回はGP入賞特典での権利獲得なので、より感慨深いものがあります。
今回はかなり引きに助けられました。運がいい日でしたね。
さらに「はさみ」こと、《アーティファクトの魂込め》が知られていなかったことがかなり大きかったです。序盤で「知らないデッキ」という普段ないアドバンテージを得ていると確信できたので、ミスをして負ける事のないように心がけたのがよかったかなと思います。
それでもSEはミスがいくつもあったので要反省です。
ともあれ!連載第1回目ではありますが、めでたく「ムラエリュウジのホノルルへ行きたいかー!」は終了となります!
え、ヤスダマサユキさんですか?
同じ車で行きましたよ!・・・5-3だったそうです。
まだまだあっちの連載は続くみたいなので、次回以降に期待しましょう!
僕ももっと読みたいですしね!僕は読み切りだったけど、連載がんばってください!!!
いやーもっと書きたかったなあ!!!!!!
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