text
by Yamada Takuya
①GP神戸2014本戦で使用したデッキリスト
|
sample deck |
23land
2 《蒸気孔/Steam Vents》
3 《硫黄の滝/Sulfur Falls》
4 《霧深い雨林/Misty Rainforest》
4 《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
3 《島/Island》
2 《内陸の湾港/Hinterland Harbor》
1 《繁殖池/Breeding Pool》
1 《森/Forest》
1 《山/Mountain》
1 《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
1 《地盤の際/Tectonic Edge》
16creature
4 《瞬唱の魔道士/Snapcaster
Mage》
4 《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
3 《詐欺師の総督/Deceiver Exarch》
3 《やっかい児/Pestermite》
2 《高原の狩りの達人/Huntmaster of the
Fells》
21spell
4 《稲妻/Lightning Bolt》
4 《血清の幻視/Serum Visions》
1 《炎の斬りつけ/Flame Slash》
1 《よじれた映像/Twisted Image》
4 《差し戻し/Remand》
1 《電解/Electrolyze》
4 《欠片の双子/Splinter Twin》
2 《謎めいた命令/Cryptic Command》 |
15sideboard
2 《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
2 《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
1 《払拭/Dispel》
2 《古えの遺恨/Ancient Grudge》
1 《原基の印章/Seal of Primordium》
1 《霊気のほころび/Unravel the AEther》
2 《不忠の糸/Threads of Disloyalty》
1 《血染めの月/Blood Moon》
1 《イゼットの静電術師/Izzet Staticaster》
2 《殴打頭蓋/Batterskull》 |
|
②このデッキを選択した理由
モダンシーズンが始まった当初はメリーラポッドを使っていた私ですが、PTQを続けるうちに「殻というデッキでは勝てない」という結論に至りました。
練習しているメンバーからも、PTQを抜けるためには親和、双子、BG系の3つのうちのどれかだろうということになり、親和のような殴るデッキは苦手なのでナシ、双子とBGならクロックパーミッションのような動きの出来る双子の方が好みということで双子になりました。
ただ純正のままだとBG系に圧倒的に不利な事と親和に対してのサイドボードの幅も広がることからタルモツインで残りのモダンシーズンを戦うことを決めました。
③一番考慮した仮想敵とそのデッキに対する対策
最も苦慮したのがBG系のデッキです。基本的にメインはコンボが決まらない上にサイド後も五分まで持っていくことが出来ても有利にまでするのは不可能に思われました。
そんな中、《高原の狩りの達人》をメインに採用したリストを目にし、これならばBG系の《ヴェールのリリアナ》に対する解答となり、さらに《欠片の双子》との相性もいいということでこのリストを中心に調整していきました。またこのリストでは私が前々から採用したいと思っていた《大祖始の遺産》がサイドに取られていました。
《タルモゴイフ》の入ったデッキで《大祖始の遺産》を使う事に違和感のある人もいるかと思いますが、実際に使ってみると思っていた以上に強く、BG系に対する最強のサイドボードの1つとなりました。
そして最後のマスターピースとなったのが《血染めの月》です。GP直前まではこの枠は強情なベイロスだったのですが、常に受け身なカードで能動的に動けないことが不満で何かいいカードはないかと探していました。
思いつきで入れ、試す暇も無く実戦を迎えましたがタルモツイン相手にサイド後の月をケアして来る対戦相手は皆無で引いた試合は毎回相手を機能不全にしました。
④モダンの4強デッキと意識していたデッキに対するサイドボーディングを教えてください。
ゲームプラン等、一言簡単な解説もお願いします。
■BG
サイドin
2《仕組まれた爆薬》
2《大祖始の遺産》
2《不忠の糸》
2《殴打頭蓋》
1《血染めの月》
サイドout
3《詐欺師の総督》
3《欠片の双子》
2《差し戻し》
1《よじれた映像》
メインで決まらない双子はサイド後ももちろん決まらないので諦めて重くシフトします。序盤は耐えて《殴打頭蓋》と狩り達で勝つプランです。《大祖始の遺産》は基本的に相手の墓地を削りますが、漁る軟泥をケアして自分の墓地のクリーチャーを掃除することにも使います。また相手がタッチ白の場合は《やっかい児》を3枚抜いて《差し戻し》2枚と《イゼットの静電術師》を入れます。
■親和
サイドin
2《仕組まれた爆薬》
2《古えの遺恨》
1《原基の印章》
1《霊気のほころび》
1《イゼットの静電術師》
1《払拭》
サイドout
4《差し戻し》
2《謎めいた命令》
2《高原の狩りの達人》
いかに早くコンボを決めるかの戦いになります。カウンターを抜くので《刻まれた勇者》が止まらなくなるのが負けパターンで、《頭蓋囲い》は絶対に割らないといけません。
枚数は多く取ってあるので基本的にはサイド後は有利です。
■双子
サイドin
2《大祖始の遺産》
2《殴打頭蓋》
1《霊気のほころび》
1《原基の印章》
1《払拭》
1《イゼットの静電術師》
サイドout
3《やっかい児》
3《欠片の双子》
2《高原の狩りの達人》
相手も重めにシフトすると仮定してこちらも重くします。《大祖始の遺産》は相手の《瞬唱の魔道士》をバニラにするためにひたすら墓地を掃除し、《霊気のほころび》は《嵐の神、ケラノス》へのスマートな解答となります。
純正双子が相手の場合は《タルモゴイフ》を2ターン目に着地させるだけでだいぶ有利な展開になります。タルモツイン同系の場合は、《霊気のほころび》と《原基の印章》が《不忠の糸》になります。
相手の場にタルモがいる場合は弱く、自分の場にタルモがいれば強いままと《大祖始の遺産》が大活躍するマッチアップです。
■出産の殻
サイドin
2《古えの遺恨》
1《血染めの月》
1《イゼットの静電術師》
サイドout
2《高原の狩りの達人》
2《差し戻し》
ひたすらに相手の盤面のクリーチャーを除去することが重要になります。特に《静寂の守り手、リンヴァーラ》を早いターンで出されるとそれだけで負けるので、マナクリは見たら焼きます。またそういった動きの出来る初手をキープする事も必要になります。マナクリを除去しておくと月を引いたときに相手を機能不全にできるのでその点でも大事になります。
■赤緑トロン
サイドin
2《古えの遺恨》
1《血染めの月》
1《原基の印章》
1《霊気のほころび》
1《払拭》
サイドout
2《高原の狩りの達人》
2《タルモゴイフ》
1《よじれた映像》
1《炎の斬りつけ》
相手のアップキープにトロン系の土地を寝かせてコンボを決めるのが勝ち手段で、メインもサイドもあまり動きは変わりません。
ただ相手がアーティファクト経由で出した色マナを使って唱えた呪文を《差し戻し》すると、そのまま何も唱えられなくなったり、土地を置けなくなったりすることもあるので覚えておくと良いです。
■赤白バーン
サイドin
1《払拭》
1《血染めの月》
サイドout
1《よじれた映像》
1《炎の斬りつけ》
最速でコンボを決めることを狙いますが、《タルモゴイフ》で殴り勝つことも多々あるのでコンボをちらつかせて《詐欺師の総督》や《やっかい児》に火力を使わせて攻めるのが一番かもしれません。
■トリココントロール
サイドin
2《大祖始の遺産》
2《殴打頭蓋》
1《血染めの月》
1《払拭》
サイドout
2《高原の狩りの達人》
2《欠片の双子》
1《よじれた映像》
1《やっかい児》
不利な相手です、コンボを決めるフリをしながら相手の隙を作り、《殴打頭蓋》で勝つプランで戦います。《タルモゴイフ》が早くに出れば相手の《流刑への道》で基本土地が持ってこれるのでフェッチは特殊地形から持ってきて問題ありません。
⑤このデッキを使うプレイヤーにアドバイスがあればお願いします。
このデッキを数ヶ月使っていて最も重要だと感じたのは双子を貼る勇気です。例え相手の土地が何枚おきていようが、《殺戮の契約》を持っていそうな顔をしていようとも、ここぞという時や続けても勝ち目の無いときは勇気を出して《欠片の双子》を唱え、勝ちを目指すプレイングを心がけるべきです。
あとはBG相手では一方的にこちらのタルモが除去され理不尽に感じますが、諦めずに続けてください。継続は力なりです。
⑥締めの一言
マジックを始めて以来様々な人に出会い、そのおかげで今回結果を残すことが出来ました。
もし皆さんの周りにマジックに興味を持ってくれそうな人がいたらぜひ誘ってみてください。私自身そうやってマジックを始めましたし、これから先もマジックを楽しむためにも仲間は欠かせません。そして10年、20年後もこのゲームを変わることなくプレイできれば良いなと思います。
| |