…壮大なオーケストラが奏でる、映画の黒幕登場シーンのBGMが聴こえてきそうな、そんなダークなワンシーンを切り取った1枚〈享楽者の宝物庫〉!
《冬魂のオジュタイ》とは打って変わって、真っ黒なカードが来ましたねぇ。とりあえずカード性能をチェックすると…7マナと超ヘビー級のエンチャントだ。黒くて重くてエンチャント、あらゆる意味で「デンジャラス」なカードが揃い踏みな領域だと記憶しているが…さてテキストの方は
・〈享楽者の宝物庫〉が戦場に出た時に、対戦相手の墓地を全て追放する
・その追放されたカードは、もうあなたのもの!そこから土地を置いてよし、呪文を唱えてよし
・しかしこれらの呪文は1ターンに1枚しか唱えられない
なるほど。かつてスゥルタイと呼ばれた氏族は自分達の墓地をリソースとして活用していたが、龍の王に支配される歴史では対戦相手の墓地を我が物とするようになったというわけか。実に、実に対照的である。
カードの性能としては、もたらすアドバンテージが相手や戦況によって大きく変動することや、そもそも重いと言う点が気になる。しかし、着地さえしてしまえば恩恵は絶大。《命運の核心》でまとめて流したクリーチャー達を、今度はこちらに使役させることが出来るという訳だ。アドバンテージ発生装置であり、かつフィニッシャーも兼ねる1枚である。
これを運用するには、相手のカードを着実に墓地に貯めていく必要がある。クリーチャーは除去して、手札は叩き落として…となれば、自ずとコントロールデッキの形になるだろう。
こういったカードと併せて、ヘビーな黒コン・メガハンデスみたいな形を作れたら面白いんじゃないだろうか。効果はだいぶ異なるが、こういったカードで相手の墓地を肥やして撃ちこむフィニッシャーと言えば、名デッキ中の名デッキ「みのむしぶらりんしゃん」で用いられた《消えないこだま》に立ち位置としては近いんじゃないかな。撃ちこむところまで辿り着ければ勝ち!こういうカードがセット内に1枚あるとホッとするのは、僕だけじゃないはずだ。
イラストではコラガンの眷属と思しきドラゴンの生首が、数々の金銀財宝と共にシルムガルらしきドラゴンに捧げられている。『運命再編』ストーリーではやりたい放題、タシグルから財宝を奪って眺めてニマニマしていたシルムガル様。『タルキール龍紀伝』でもタシグルをペットにしたような、マジックの歴史に残る名シーンを演出することになるか?龍達が紡ぐ伝記、そのプレビューはまだまだ続く!
Stay
tuned! Enjoy MTG!
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