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2015.04.02text by Moriyasu Genki
『タルキール龍紀伝とは』 3月27日。 『タルキール覇王譚』ブロック第3セット、『タルキール龍紀伝(Dragons of Tarkir)』が発売になりました。 この264種類(基本土地除く249種)の大型セットが環境に与える影響とは、どのようなものでしょうか。
《族樹の精霊、アナフェンザ》と《台所の嫌がらせ屋》と《爆破基地》の新しい"白単"で組めるようになった無限ライフ・無限ダメージ・パッケージがモダンに波風を立たせるでしょうか。
開発部ではこれのタイプを衝動的ドローと呼ぶそうです。《溶岩との融和》がストーム・デッキの新しいアドバンテージ源として入る可能性は?
《引き裂く流弾》が新たな《焼却》と呼ばれているのはご存知のことと思います。 《呪文滑り》で曲がらない《詐欺師の総督》と《やっかい児》対策としては最軽量です。 副次的に圏外となった《包囲サイ》は更なる活躍があるでしょうか。
そして大本命、《卓絶のナーセット》は、果たしてそのオジュタイから授かった知恵の力を、モダンやレガシーでも振る舞うことがあるのでしょうか。 個人的には《ギデオン・ジュラ》に匹敵する支配力を有していると感じています。 しかしやはり、この大型セットを迎えて、まず間違いなく一番環境を改めるのはスタンダードです。 純粋にプールが割合的に広くなる分、その楽しさも難しさも増してゆきます。
『スタンダードの4ターンキル・デッキ』 第1回では同じ見出しで4ターンキル・デッキの歴史を振り返りました。 4ターンキル・デッキの内容がその環境のスピードを定義づけるとも書きました。 ミッドレンジが選ぶクリーチャー・スペックの高さ。 コントロールが選ぶリアクション・カードの軽さ。 それらは、4ターンキル・デッキによって指標が立てられているということです。 実は、第1回の"白い《ゴブリンの熟練扇動者》"の掲載は、4ターンキル・デッキを提示するタイミングとしては本来あまり適切なものではありませんでした。 『運命再編』の参入によって既にある程度のメタゲームが作られたなかで、環境を最初に定義する4ターンキル・デッキは既にその役目を一つ終えていたのです。 本来ならば今回のように、新セットの発売週(プロツアー前)くらいに、デッキリストを一つ提示できるのがベストだと考えています。
『キー・カード』 それでは"タルキール龍紀伝"を含めたスタンダード・プールを再確認したとき、4ターンキル・デッキのキー・カードとなるものはどれでしょうか。 前回と言い方を揃えると、4ターン目までに非常に高い"打点"を生み出すものです。
やはり筆頭は《ゴブリンの熟練扇動者》です。 《稲妻の狂戦士》や《鐘突きのズルゴ》を得た赤単は、依然、速く・強いデッキです。 それを支える軸として《ゴブリンの熟練扇動者》のハイ・パワーは非常に魅力的です。 (メタゲームを通じて《ゴブリンの熟練扇動者》を採用しない形も発生してきました。カード・パワーにのみ依存しないのも、マジックの構築戦の素晴らしい点だと思います。)
そして、実はもう1枚。 今回、筆者がプレビューで心奪われたカードがありました。 《アラシンの先頭に立つ者》です。
単体では速攻のない4打点のクリーチャーなのですが、隣に1枚の戦士・クリーチャーがいるだけでその打点が跳ね上がります。2/1の戦士がいるだけでも、8打点。 (出たターンに+2点、殴ったターンに+2点を、自身の打点としてカウントするという考え方です。) そして《ゴブリンの熟練扇動者》のベスト・パートナーが《マルドゥの斥候》であったように、《アラシンの先頭に立つ者》にも明確なベスト・パートナーがあります。 《刃の隊長》です。
打点を高める部族ロードとしてはスタンダード唯一の2マナのカードです。
2枚を続けてプレイするだけで、なんと4ターン目に18点もの点数を削れています。 これに少しのサポート・アクションだけで4ターン・キルが現実的です。 これまでも《粗暴な軍族長》をエンド・カードにした"白黒戦士"デッキはありましたが、《責め苦の伝令》の授与などによる継戦能力を意識した5ターン・キルデッキでした。 この《アラシンの先頭に立つ者》の参戦によって、これまでの"白黒戦士"はキルターンを1つ早めるようにすることは可能でしょうか。
『組む』 今回は特定のデッキのパーツを参考にするのではなく、最初から一つずつ考えていきます。 そもそも、キー・アクションである"《刃の隊長》+《アラシンの先頭に立つ者》"パッケージをサポートする為には第1ターンか第4ターンのアクションしかありません。 第1ターンのアクションから検討してみます。 幸い、現行のスタンダードでは1マナの戦士・クリーチャーは選択肢に事欠きません。 黒には、"第4ターンの地点で6打点"ある戦士だけでも、《血に染まりし勇者》《苛まれし英雄》《マルドゥの影槍》の3種類があります。
黒らしく全員がメリットとデメリットを併せ持っています。 (比較の話になりますが、《マルドゥの影槍》はタフネス2を超えられません。)
そして白にも《マルドゥの悲哀狩り》と、新たに《ドラゴンを狩る者》が加わりました。 白らしくデメリットは持たず、代わりにメリットは盤面に影響しにくい小さいものになっています。 《アラシンの先頭に立つ者》がダブル・シンボルの為に白をベースにするのは決定的なので、まず《マルドゥの悲哀狩り》と《ドラゴンを狩る者》を4枚ずつ入れます。
『1マナ9枚』 そもそも、第1ターンに1マナ・クリーチャーを"安定して"唱える為には、最低何枚入れるべきなのでしょうか。 緑信心系の《エルフの神秘家》や青黒系コントロールの《思考囲い》だけが1マナ・アクションであるというデッキも少なくない現行のスタンダードです。 1種類4枚だけでは安定して唱えられないというのは共通して感覚的に繋がるところです。 それでは、1マナが2種類8枚ではどうでしょう。 おそらく人によっては、それで安定すると言います。 まだ少し足りないという意見も出る枚数でしょう。 逆に3種類12枚では引きすぎるという声も少なからず挙がると思います。 そこで筆者は3種類9枚(4枚+4枚+1枚)の枚数を出来るだけ守るようにしています。 その枚数の根拠の考え方を、少しだけ説明します。 ライブラリー60枚を、初手の枚数でもある7枚ずつに上から分けると、7枚が8束と、4枚が1束になります。
これが8つ。
これが1つ。 もしカードの並び順が順繰りに固定ならば、同じカードをライブラリーに8枚入れれば、7枚束には1枚ずつ入っていることになります。 とてもとても(とーっても)大雑把な説明ですが、これが人によっては"ドローの期待値"と呼ぶものの一つです。 7枚束というのは最初のハンドと同じ枚数です。 8つのどの7枚束をハンドとして引いても、1マナ・カードが1枚入っているようにする。 という枚数が、8枚ということになります。 でも、残り4枚束のところがとっても気になる。気になりますよね。 そこには1マナ・カードが入っていませんから、"その周り"を引いてしまうとハズレです。 そういうときは1マナ・カードを8枚から9枚にすることで、全部の束に同じカードをとりあえず入れることが出来ます。
今度は8枚ずつの束にすることを想定してみます。8枚束7つと4枚束1つ。 8枚束、ということは、これが先手第2ターン(後手第1ターン)のハンドの内容ということになります。
第2ターンに欲しいカードは7枚か、やっぱり端数の4枚1束が気になるなら8枚入れます。 基本的には、この要領で考えています。 1マナは9枚。2マナは8枚。3マナは7枚で、4マナは6枚ということになります。
そうすると第1ターンから第4ターンまで、1マナから4マナを順調にプレイできる枚数となります。 緑のようにマナ加速を経由するカラーではないので、5マナのカードは今回は入れません。 (『第1回:白い《ゴブリンの熟練扇動者》』もこの組み方を基本にしています。) 土地の枚数の考え方も同様ですね。10枚束6つにしたとき、それぞれに土地カードが4枚ずつ入っていれば、"だいたい"先手第4ターンに4マナに到達する。 という考えで、6束×4枚で24枚です。 まずはこの枚数に沿って、リストを埋めてみます。
白は速攻を得意とするカラーではないので、4マナ(エンド・カード)は全体を強化するスペルとしました。
唯一インスタントでコンバット・トリックになるのと、《オレスコスの王、ブリマーズ》のトークンに影響するので《鼓舞する突撃》を最優先にしていますが、《戦場での猛進》は部族バックアップなのでシナジーがあります。
『フリースロット』 この組み方をすると、6枚ライブラリーが足りないと思います。 ここで動きの"穴埋め"をするカードを選びます。 可能な限り毎ターン1枚ずつプレイできるように組んでいますが、シャッフルの偏りによってどうしても適切にプレイできるカードやアクションがない場合があります。 それを埋める為、"いつでもプレイできる"カードがあるのは好ましいです。 前回はこの枠は《船団の出航》と《槌手》でした。
第2ターン以降ならいつでも唱えられて隙間を埋めて、シナジーもありました。 相手のブロッカーの影響力を小さくする為のカードも、この枠の役割です。 デッキによっては《火口の爪》のような直接的な火力を採用することもあります。 また4ターン・キルに失敗した時のマナ・フラッドに対応するカードの枠でもあります。 《ドラゴンのマントル》のような、いわゆる"火吹き"能力が顕著です。 このように、残り6枚はデッキの中でも特に保険的な役割を担うカードとなります。 実質的なフリースロットとして扱うわけですが、今回のデッキに噛み合う保険はどのようなカードでしょうか。 実は最初見落としていたのですが、《隠れたる龍殺し》がデッキに完全に一致します。 第2ターンと第3ターンのアクションを安定させ、大変異によって脅威的なブロッカーを排し、マナ・フラッドに対応し、絆魂によってライフレースを有利にする。 このカードが戦士であるのは、正に僥倖の一言です。
デッキ的な噛み合いとしては一つ弱くなる《シルムガルの暗殺者》も、サポートとしては十分です。 《魂火の大導師》《道の探求者》のような明確にネックとなるクリーチャーを対処できるのはユニーク(固有の能力)です。 特にどちらも《ゴブリンの熟練扇動者》を対処できるのは、非常に点数が高いところです。
『回す』 とりあえず、リストが出来ました。 では再現アプリの一人回しで動きをチェックしてみます。 暫定的なものなので百分率は取りませんでしたが、低いものでした。 明確に幾つか気になる点がありました。
1つ目は《オレスコスの王、ブリマーズ》の打点が低いことです。 スペル6枚以外のシナジーが全くないブリマーズは打点4点しかありません。 第1ターンから第4ターンまで全てでアクションしていないと4ターン・キルを達成できず、1,2,4で動けているならこの枠はブリマーズでなくても良いです。
2つ目は《戦場での猛進》がソーサリーということです。 果たして実戦目線で見た場合、全体に+2/+1という修整を与える効果はソーサリーで打つに値するでしょうか。 枚数的にも《鼓舞する突撃》を優先しているのはそれがインスタントだからです。 例え4ターン・キルを達成できなかったとしても、相手がひたすらに有利となるブロックする権利を渡すのと、ブロックさせてからこちらがパンプ・アップの権利を行使するのとでは盤面が丸っきり違うものになります。 この2種類をどうにかして他のカードに変更しようと考えたのですが、見つかりません。 ブリマーズ枠での《血顎の狂信者》は黒のダブル・シンボルによってマナベースが安定せず、採用を断念しました。 戦場での猛進枠では修整値を落として《不動のアジャニ》や《真面目な訪問者、ソリン》、《略奪者の戦利品》などは候補でしたが、やはり4ターン・キル率への貢献率が下がるのがネックでした。
『三色化』 実は最初から検討に入れつつも、"しないで済むなら"と考えていたことがあります。 デッキの三色化です。 現行のスタンダードでは有効色のフェッチ・ランドと敵対色ダメージ・ランドの存在から、実は二色ベースと敵対三色(『タルキール覇王譚』の氏族三色)ベースの安定性に、そこまで差がありません。
それでもタップイン・ランドが採用できない場合にはランドからのダメージや事故率が多少とはいえ上がるので、4ターンキル・デッキでは二色でまとめるメリットもしっかりとあったのです。 ひとまずシングル・シンボル以内の他の色のカードで探してみると、ブリマーズ枠も戦場での猛進枠も、すぐに見つかりました。 ブリマーズ枠は、スタンダード最多の使用率を見せる戦士・クリーチャーです。 おそらくは現行に限らず過去までみても、ここまで使われている戦士も少ないと思います。
もしかしたらご存知なかった方もいるかもしれません。 《ゴブリンの熟練扇動者》はゴブリンにして、戦士なのです。 「Damage 4 Wins!」2回目にして"ネタ"が被るというのも、採用を避けていた理由なのですが、ここでは3枚だけ彼に頼ってみようと思います。 第3ターン《ゴブリンの熟練扇動者》から第4ターン《アラシンの先頭に立つ者》だけで、合わせて11点。第4ターン《鼓舞する突撃》なら13点です。 やはりこの爆発力の魅力は捨てがたいです。 赤を採用する理由は、戦場での猛進枠側にもありました。
《ゴブリンの熟練扇動者》とは逆に、《戦乱の閃光》をスタンダードで見かけた方は少ないと思います。 少なくとも筆者はありません。 《鼓舞する突撃》よりも明確にメリットだけが増えていますから、枚数も逆転します。 (そしてこのカードを採用することで、後述のサイドボードにも明確なプランが出来ました。)
『再び回す』 違和感を解消したところで、再び一人回しによって4ターン・キル率の再検討です。 100回中60回程度と、前回のデッキに比べると低い数字になったのですが、先制攻撃も多く、単純な殴り合いではより強いデッキだと感じました。
『サイドボード』 前回同様、実際に大会に出て感覚を確かめてみます。 その為にはやはり、サイドボードが必要です。 前回同様《悲哀まみれ》が効くデッキなので、それに対する対策は必須です。 そして一つ、前回の反省点があります。 前回のサイドボード、"面白味がない"というような意見を多く頂きました。 これはつまり、サイドボードのコンセプトが曖昧だったことを意味すると考えています。 実際に、いわゆる赤白ミッドレンジへの切り替えでしかなかったといえば、その通りです。 それを踏まえ、今回はサイドボード中でもシナジーを強く意識した形にしました。
『タルキール竜紀伝』のうちでも期待されているカードの一枚、《荒野の確保》の戦士・トークンを生成するマナ効率はマジック全体でもトップ・クラスです。 相手のターン・エンドに大量に生成した戦士・トークンが《ウルドのオベリスク》によって一気呵成に攻め立てる。 メインのプランとも噛み合い、サイドの独立したプランとしても相手のソーサリー・タイミングの妨害を乗り越えている形です。 ベストな形は、《命運の核心》のような全体除去で場が更地になり、土地5枚の生物なしからのワン・ショットです。
まずは相手のターン・エンド、《荒野の確保》でX=4を唱えます。
こちらのメインにセット・ランドして土地を6つにします。
《ウルドのオベリスク》を召集と土地2枚で唱えます。
そしてメイン・カードである《戦乱の閃光》を唱えると、戦士・トークンたちが起き上がります。 《悲哀まみれ》も《命運の核心》も乗り越えて、サイズ5/4の戦士・トークン4体がフル・アタック。20点。 必ずしもこの3枚をセットに引く必要はないのですが、《荒野の確保》も《ウルドのオベリスク》も単体で引きたいので、4枚ずつ入れます。 あと5枚目の《ウルドのオベリスク》として、《鍛冶の神、パーフォロス》を1枚。 ただどのカードもロングゲームを見据えたカードなので、あまり遅くしすぎると今度は相手の主導権下で動かなくてはいけなくなり、例えば《胆汁病》などが温存されてしまいます。 《マルドゥの魔除け》は除去を牽制する《強迫》としてのモードも、足りないクリーチャー除去としても、もちろん戦士・シナジーもカバーする優良な汎用カードです。 殆ど確実に1:2アドバンテージを獲得できる《コラガンの命令》とは、マナ域や仕事の重複から悩ましいところですが、1枚と2枚で感触を確かめてみます。 《悲哀まみれ》対策の最軽量カードとして《鱗の隊長》を3枚用意します。 1マナ・クリーチャーを殆ど抜くことになると思うので、安定した展開の為でもあります。 《弧状の稲妻》のような割り振り火力への耐性も強くつきます。
完成しました。 最もタイミングの合った、近くの店舗で開かれた3回戦に参加してきました。
『売っていない!』 全く本題ではない話なのですが、幾つかのカードを大会直前に店舗で揃えようとしていたところで、トラブルが起きました。 《鼓舞する突撃》が販売リストにないのです。 なぜだろうと何度かデッキ構築アプリにて確かめながら探していたのですが、アプリ内の画像をマジマジと眺めて、ようやく気付いたことがありました。 カード番号です。272/269とあります。
はい。Magic2015には本来収録されている269枚のカードの他に、数枚、"番外カード"と呼ばれるカードが数種類、再録されていたのです。 M15 番外カード(外部リンク MTG Wikiより引用) それらは全て再録(以前どこかのセットで収録されているカード)なのですが、M15版ハーフデッキにのみ入っているカードで、M15のシンボルがはいったものはあまり一般販売されていないのです。 番外カードは《セラの天使》や《センギアの吸血鬼》など、現行のスタンダード視線ではカード・パワーが高いとは言い難いものが多く、旧来のファンや初心者に向けた形です。 ただ、緑の《土を踏み付けるもの》は信心との相性の高さからも、認知度が高い1枚です。 意識及ばず基本セットのコモンが手に入らないことを全く想定していなかったので、代替カードを検討する暇もなく、4枚買った《シルムガルの暗殺者》をとりあえず穴埋めに入れての参加となりました。 皆さんも番外カードにはお気を付けください。 (《鼓舞する突撃》元々の収録セットであるM11版でも普通に使用出来ます。)
『大会レポート』 ザックリとレポートします。 Round1 緑タッチ白信心
メインの相性的には《囁きの森の精霊》が辛い他は、噛み合いといったところ。 メインサイドを通して、《ドロモカの命令》(格闘)の枚数によっても相性が左右される。 Game1(後手) ○ 相手のダブマリに《ドラゴンを狩る者》《隠れたる龍殺し》《アラシンの先頭に立つ者》と突きつけ、ファッティが出てくる前にライフレース走破。 Game2(後手) × 土地が3枚で詰まってしまい《荒野の確保》と《ウルドのオベリスク》をハンドに抱えたまま戦士・クリーチャーを順当に展開していったところで、《囁きの森の精霊》含めた数体に《セテッサ式戦術》をかまされ、ワン・パンチでノック・アウト。
(格闘するカードとしては《ドロモカの命令》よりダイレクトに強い) Game3(先手) ○ 《刃の隊長》《アラシンの先頭に立つ者》のパッケージがやはり強く、《囁きの森の精霊》が出てくる前にスピード勝負に持ち込む。 Round2 白青黒コントロール
白は《オジュタイの命令》を見かけたが、《太陽の勇者、エルズペス》もいるだろう。 メインの相性的には良いとは言いがたいものクロックのキープを念頭に置けば、勝ち筋を辿れる場合も少なくない。 サイドは《荒野の確保》の物量戦。
(戻す2マナのクリーチャーとして、守りの硬い《アラシンの僧侶》が採用されていた) Game1(先手) ○ 《シルムガルの嘲笑》をすっかり失念していて手順前後でクロックを大きく遅らせるも、1マナ・クリーチャーがゆっくりひたすら繰り返すアタックが止まらない。 Game2(後手) ○ 《悲哀まみれ》、《命運の核心》、《英雄の破滅》。と流され流され、殆ど打点を通せないまま土地6枚から《ウルドのオベリスク》2枚をベタ張りするものの、ハンドは空。 このタイミングで《漂う死、シルムガル》が戦場に着地。 相手はおそらくカウンターを抱えているものの、フルタップ。 確実に通せるスペルとしては、ここがラストドローというところでトップ《荒野の確保》。 メインで5/5×5体を用意し、そのまま、《命運の核心》が引かれる前に圧倒。 Round3 赤白ミッドレンジ
スタンダード環境全体を通してみても、非常に相性が悪いマッチ。 1:1の交換を相手側に続けられていくうちに《魂火の大導師》によってライフとハンドが守られ、《嵐の息吹のドラゴン》を止める手立てもない。 Game1(後手) × 《隠れたる龍殺し》3枚、《アラシンの先頭に立つ者》、土地2枚から土地を引けず、《ゴブリンの熟練扇動者》への回答なく、打ち負ける。 Game2(先手) × 土地3枚から《荒野の確保》をX=2で打って、トップが土地なら《ウルドのオベリスク》を置いて火力の圏外に逃げ込み、攻勢に出られる。というところから、土地をずっと引けず、使いきれなかったハンドが《嵐の息吹のドラゴン》の怪物化によってダメージ・リソースとなる。最終的には《ウルドのオベリスク》3枚をハンドに抱えていた。
(サイドボードを通じて1枚も対処するカードがなかった。反省)
『大会結果とサイドボード』 ○○×の2勝1敗でした。 感想としては、《鼓舞する突撃》が欲しいタイミングがあったのが悔しい点といえば悔しいところです。前回の赤白よりも半歩遅く、半歩殴り合いの耐性を得た感じです。 特にサイドの《荒野の確保》と《ウルドのオベリスク》はワン・ショットを狙うには十分なカード・パワーであり、劣勢を取り返す力は確実にこちらの方が強いです。 そして苦手な《魂火の大導師》やファッティを対処できる《究極の価格》は採用価値が高そうです。
大会結果を踏まえた上で、サイドボードだけ再考しました。 (大会には《鼓舞する突撃》なしで参加していますが、挙げているリストが推奨の形です) サイドボード 4 《荒野の確保》 2 《鱗の隊長》 2 《究極の価格》 2 《マルドゥの魔除け》 1 《真面目な訪問者、ソリン》 4 《ウルドのオベリスク》
『後記』 第1回の記事更新後、多くの方から感想を頂け、とても嬉しかったです。 特にご自身の動画配信にて、実際にデッキを回してくださった上に3-0という好成績も残された津村健志プロには、改めて感謝の弁を述べさせていただきます。 ありがとうございました。 また記事が理由かどうかは定かではありませんが、《ミノタウルスの頭蓋断ち》のようなデッキ内の(ニッチな)カードが売れたというような話も伺えました。
もし記事を読んで下さった方のなかで、実際にデッキを組んでみたという方がいましたら、ご意見ご感想いただければ幸いです。 あと個人的に全く判断がつかないので皆さんのご意見を承りたいことが一つあります。 Damage 4 Wins!で紹介するデッキ、簡単なものでも名前のようなもの必要ですか? (また、必要な場合、どのような命名方針の形が好ましいですか?) 昨日今日ごろ、タイミング的に第4回の記事になりそうなデッキの草案が固まりつつあります。 次回は第3回。どのような形でなにを紹介しようか悩み頃です。 それでは、皆さん。長らくの文章、お付き合いいただきまして、ありがとうございました。 第3回より前にどこかのカバレージでお会い出来るのが先かもしれません。森安でした。 bigweb特集ページはこちら(外部リンク)