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『プロプレイヤーインタビュー』
シルバーレベルプロ・瀧村和幸
 
リュウジのMOクエストEVERY DAY チャンス




「チーム豚小屋」



ここ数年の関東のトーナメントシーンに明るい方ならば、そのチーム名を聞いたことがあるはずだ。
元は関東の草の根大会「PWC」の下位卓から始まったというそのチームは、熱心に調整に取り組み、その結果2014年から快進撃を見せる。数名を国内プレミアイベントのTOP8に、さらにはプロツアーに送り出すという、関東でも屈指のマジックコミュニティへと拡大していったのである。

そして、またここに一つ。チーム豚小屋の歴史に、新たな1ページが刻まれることとなった。


チームのエースにして快進撃の立役者、シルバーレベルプロ・瀧村和幸。


この度BIGMAGICとスポンサー契約を締結!



シルバーレベルプロ・瀧村和幸さん  



早速、簡易ではあるがインタビューを敢行した。



--この度はBIGMAGICとのスポンサー契約を結んでいただいてありがとうございます。

瀧村「こちらこそありがとうございます。」

--まずは、月並みな質問になりますが…MTGはいつ頃始められたんですか?

瀧村「中学生の頃に友達の間で流行っていて、『テンペスト』のスターターを買ったのが始まりかな。その頃はとにかくみんなでやってたし、高校になってからも同じくみんなと一緒にず~っとやってましたね(笑)



高校生選手権とかも出ましたよ!実は今のチームメイトの山本(BMOスタンダード第一回目優勝者)とはその頃から一緒にやってますね」

--おぉ!そんな昔から一緒にプレイし続ける友人がいるのは、とてもいいことですよね。


瀧村「ですね、でもその後忙しくなったり他のゲームに手を出したりして一時中断してしまい…本格的に復帰したのは『イニストラード』の時(2011年)になるかなぁ」

--結構最近まで中断していたんですね。そしてそこから「チーム豚小屋」の活動と、その快進撃が始まったと。その頃からチームで何か具体的な目標を決めて取り組んでいたんですか?

瀧村「時期的にはそのあたりからチームも始まるので間違いでは無いけれど…チーム豚小屋は、全員がプロツアーを目指すような調整チームというわけでは無くて。各自が好きな様にやってるから、実際は調整チームと言うよりは仲の良い集まりの様なものかな。
だからその頃からも今も変わらず、チームでデッキを組んで大会に臨む、みたいなことはしたこと無いですね。○○が強い、みたいな情報交換はするけど。」

--なるほど、噂には聞いていましたが実際に「調整チームでは無い」のですね。しかし実は僕、個人的に2013年頃から「最近、瀧村さんって言う人が草の根大会で勝ってるな~」と思っていたんですよ。『イニストラード』で復帰された時から、瀧村さん自身は高いレベルのトーナメントを目指していたように思っていたのですが…違いますか?

瀧村「何事も、昔からゲームは高いレベルのものを求めていましたね。実は他のカードゲームでも何度か全国大会に出たことがあって、マジックも「どうせやるなら上を目指そう」と思って復帰しましたね。」

--ですよね(笑)当時は瀧村さんフルFOILの「人間リアニメイト(※)」使ってたし、そんなデッキを使う人はめちゃめちゃやり込んでるやろうし、当たりたく無いな~と思ってました(笑)



(※編:墓地を肥やした後、《栄光の目覚めの天使》をリアニメイト。それにより複数の人間クリーチャーも墓地から戦場に出し、それらの能力を用いて無限トークンや無限ライフ、速攻ワンパンチ20点などバラエティー豊かな決め手を持つ、『イニストラード』~『ラヴニカへの回帰』期のスタンダードで活躍したデッキ)

瀧村「そこまで把握されていたとは(笑)当時は所謂フォイラーでしたね。しかしその頃はWMCQで2回TOP8に残って、もう一回がオポ差で9位と成績は安定していたけれど…勝ちきれない時期だったなぁ。」

--予選の成績自体は抜群に安定してますね。しかし、権利を得るようなところまではいけなかったと。

瀧村「特にオポ差で9位だったときは、結構あり得ない捲られ方をして心が折れかけましたね(笑)
でもその後『テーロス』が出てすぐの頃のPTQで優勝出来て、プロツアーの権利を初めて得ることが出来た。仕事で行った韓国のPTQに出たら優勝しちゃった(笑)」

--そこから、確かPTでさらに次のPTの権利を得れて(※)、延々繋がっていったんでしたっけ?

瀧村「そうですね。PTで次のPTの権利を得られたのは、とにかく大きかった。そこからシルバーレベルへも繋がったし。」

--初PTから繋がっていったのは、本当にすごいですね。しかしながら、先ほども「どうせやるなら上を目指そう」と仰っていた瀧村さんのことだから、その「さらに上」も見据えているのでは…?

瀧村「どうせなら、もちろんゴールド、プラチナと上を目指していくつもりですよ。でも実は今回スポンサー契約の話を頂いて、契約を決めた時にもう一つ自分に“目標”が出来たんですよ」

--と言いますと?

瀧村「正直に言うと、僕は自分のことをそこまで上手いプレイヤーだと思ってはいないし、日本を代表するゴールド・プラチナプロの面々に比べたら、名前も顔も知られていないと思います。
でも、そんな僕がBIGMAGICとスポンサー契約を結び活動していくことで「このくらい(のプレイヤー)でも、スポンサードしてもらえてプロになれるんだ」と思って、プロプレイヤーを目指す人たちが増えれば…結果的にそれは、MTG業界が盛り上がることなんじゃないかなと考えて。
そう、日本のプレイヤーの皆さんに、もっと身近にプロを感じて欲しい。だから上を目指して勝つのはもちろんだけど、まず最初に皆の目標とされるようなプレイヤーになりたいなと。」

--…仕事を忘れて聞き入ってしまいました。いや、本当に凄く良いことを言っていただいて、スポンサー冥利に尽きます。
そうですね!「まずはシルバーレベルに到達して、BIGMAGICとスポンサー契約するのが若手プロプレイヤーの登竜門や!」みたいな時代が来れば良いなと、今ふと思いました。


瀧村「もっともっと、スポンサードされるプレイヤーが増えて欲しいですね。僕もプロとしてやるからには、勝つことを目指すのは当たり前として。さらに少しでも多くの人に、競技マジックというものの楽しさ・素晴らしさを伝えていけたらなと思っています。
実はちょっと具体的なやりたいことも考えていたり。」

--僕もすでにこの段階で感化されて、競技マジックまたやりたいなと現在進行形で思っています(笑)その、「具体的なやりたいこと」について詳しく聞かせてもらってもいいですか?


瀧村「まず最初に、動画に力を入れたいと思っているんですよ。日本の情報サイトの記事やコンテンツにも、マジック・オンラインの対戦映像や各大会のマッチを録画した動画をアップするというのは、ここ数年で割と増えてきたと思う。だけど、そのどれもが中級者~上級者向けの内容だと思うんです。
だから、デッキやカードの初歩的な解説も無いし、初心者は見ても分からないんじゃないかなと。さらに言えば、僕らはデッキリストを見ればある程度そのデッキがどういう風に動くのか、ということが分かるんだけど、初心者はそうじゃない。
だから、例えばその時期のスタンダードの主要デッキの説明とその回し方を週2くらいでアップし続けて、後から参入したプレイヤーも「とりあえずこれを見れば、今のマジックが一通り把握出来る!」みたいな動画を作成出来たらなぁ…と思っています。もちろん、スタンダードに限らずドラフトの動画とかも!」

--なるほど!中級者~上級者は放っておいても勝手に情報仕入れて強くなりますもんね(笑)


瀧村「そうですね(笑)だから、まだ競技レベルに興味が無かったり、そもそもメタデッキに興味が無いような人たちに、それらに興味を持ってもらえるように頑張りたい。やっぱりどんどん新鋭が出てきた方が盛り上がると思うし、それを誘発するために少しでも力になれたらと思っていますね。」

--初心者向け動画は良いですね!ぜひやりましょう!将来その動画がきっかけで、プロツアーシーンに参戦しましたみたいなプレイヤーが現れるといいですね。

瀧村「それ最高!そうなるようにやっていきましょう!」

--これからのご活躍期待しています!今日はありがとうございました!

瀧村「ありがとうございました!」


プロとして勝つことももちろん大切だが、何よりもマジック業界全体を思うその考えから瀧村の溢れんばかりのマジック愛を感じられた、そんなインタビューであった。
これからの活躍は間違いなく、目が離せないものになるだろう。

同期契約のシルバーレベルプロ・松本友樹さんと共に  

 
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