長い年月が作り上げるもの。悠久の時の流れを感じることが出来るものを、人は美しいと認識するのだろう。自分で為すことが出来ないから、それを偉大だと思うのだ。自然の所業を前にして、一人間のなんと無力なことか。
そういう思いを想起させてくれるであろう光景の1つに、流氷や氷山がある。巨大な氷の塊はちょっとやそっとで生まれたものじゃない。それこそ、見ている自分が生まれる前から凍り続けていることなんてザラだろう。
マジックでもその名も《氷山》という、渋―いイラストの1枚が存在する。まずこのイラストから風情が溢れ返っている。こういうのはやっぱり「アイスエイジ」出身者だね。
同エキスパンションの氷河期の世界、その海で見られるワンシーンが絵本の様なタッチで描かれている。こういうの、最近見ないからね。普通の風景が魔道士の対決に用いられる魔法っていう、マジックだからこその世界観が大好き。まあそんな話は置いといて。
《氷山》非常に珍しい青のマナサポート・エンチャントだ。X個「氷カウンター」が置かれた状態で戦場に出て(このカウンターはこのカードが初出で、後に「コールドスナップ」で再登場するよ!)、それらのカウンターを取り除けば無色マナが1つ手に入る。これが使い捨てではなく、3マナ払えば氷カウンターをチャージ出来るというのがポイントになる。
つまりは青青だけ支払って2ターン目にさっさと置いてしまうことも可能なのだ。以降はカウンターを構えて、相手が何かアクションを起こせば打ち消す・なければ氷を貯めるという動きを行って行けば何もしなかった=マナを使わなかった自分のターンが無駄になることが僅かだが軽減できる。
こうやって貯めたマナは《天才のひらめき》のようなXドローや、《霊異種》のようなマナを要求するフィニッシャーの運用を隙なく行うことに使用することが可能だ。
…結構ポジティブに書いてきたが、弱いな~これ。後発の《宝石の陳列》どんだけ優秀なんだよと。まあ、カードの価値は強さだけじゃない。デッキに入らないような(リミテッドも含めてね)
カードにだって、価値はあるんだ。「コールドスナップ」構築済みデッキ再録時に新枠&日本語化。この1枚は海外のカードマニアからすれば「お、珍品!」となること請け合いなのだ。
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